ホームページを放置するとどうなるか|古い情報が招く困りごと

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公開してから何年も触っていないホームページは、珍しくありません。作ったときの担当者は辞め、制作会社とのやり取りも途切れ、それでもサイトは表示されているので、そのままにしている。そういう会社は多いはずです。

ただ、ホームページは「置いておけば同じ状態が続く」ものではありません。会社の情報は変わり、ブラウザやサイトの仕組みの決まりも年ごとに変わります。放置した時間が長いほど、中身の古さと仕組みの古さの両方がたまっていきます。

この記事では、ホームページを放置すると何が困るのかを一覧にし、最低限どこから直せばよいかの優先順位、直すか作り直すか閉じるかの判断のしかたまでをまとめます。

放置したホームページで起きやすい困りごと

困りごと何が起きるか気づき方
情報が古い移転前の住所、変わった電話番号や営業時間、上がる前の料金を見て、お客様が動いてしまう自社のサイトを、お客様のつもりで読む
「保護されていない通信」と出るhttps(通信の暗号化)に対応していない、または証明書が切れていると、ブラウザが警告を出すアドレスバーの表示を見る
サイトの仕組みが古い古い仕組みや部品の弱点を突かれて、改ざんされやすくなる管理画面で、最後に更新した日を見る
ドメインやサーバーの更新切れ支払いが止まり、サイトとメールが止まる更新の案内がどこに届いているかを確かめる
問い合わせフォームが届かない送ったお客様は待っているのに、会社には届いていない社外のアドレスから試しに送る
法令の表示が古いプライバシーポリシーなどが、今の決まりに合っていない最後に見直した年を確かめる

情報が古いことによる困りごとは、目に見えにくいのが厄介です。間違った住所に行ってしまったお客様や、つながらない番号に電話したお客様は、たいてい何も言わずに別の会社を選びます。

仕組みの古さは、見た目では分からない

警察庁は、ウェブサイトの改ざんへの対策として、使っているソフトウェアの更新を適用して弱点(ぜい弱性)をふさぐよう呼びかけ、CMS(ホームページを更新するための仕組み)の弱点が悪用された例が多数確認されていると説明しています。

WordPress で作ったサイトなら、本体と部品(プラグイン)に加えて、サーバーで動く PHP というプログラムの版も関わります。WordPress は PHP 8.3 以上を推奨しており、PHP の開発元の案内では、2026年10月時点で安全のための修正が出ているのは 8.2 以降の版です(8.2 は2026年12月末まで)。何年も放置したサイトは、この条件から外れていることが少なくありません。更新しないままの影響と安全な更新の順番はWordPressを更新しないとどうなるかで説明しています。

「古いホームページ」という印象を与えるところ

安全の話とは別に、見た人が「この会社は今も営業しているのか」と感じてしまう箇所があります。次のチェックリストで確かめます。

  • お知らせ欄の最後の日付が、何年も前で止まっている
  • ページの下の著作権の表示の年が、数年前のまま
  • 終わったキャンペーンや、過ぎた日付のイベントが載っている
  • 退職したスタッフの写真や名前が残っている
  • 押しても開かないリンク、無くなったページへのリンクがある
  • 公式の SNS へのリンクの先が、何年も投稿の無いアカウントになっている
  • スマートフォンで見ると文字が小さく、横にずれる
  • 写真が粗く、今の店舗や事務所の様子と違う

取引先や求職者は、商談や応募の前に会社のサイトを見ています。中身が正しくても、こうした箇所があると「手が回っていない会社」と受け取られることがあります。

最低限、どこから直すか

全部を一度に直そうとすると止まってしまいます。お客様への影響が大きい順に、次の4段階で進めます。

時期直すところ理由
すぐ電話番号・住所・営業時間・料金・地図。終わったキャンペーンを消すお客様の行動に直接関わる
1か月以内https への対応と証明書の期限。ドメインとサーバーの名義と更新日。管理画面に入れるか止まる・警告が出ると影響が大きい
3か月以内サイトの仕組みと部品の更新。問い合わせフォームが届くかの確認改ざんと取りこぼしを防ぐ
半年以内プライバシーポリシーなど法令の表示。スマートフォンでの見え方。古い写真信頼と使いやすさを整える

「すぐ」の段階は、管理画面に入れれば社内でもできることがほとんどです。「保護されていない通信」と出ている場合の対処はSSL(https)とはにまとめています。

法令の表示では、たとえば2023年6月16日に施行された電気通信事業法の外部送信規律のように、サイトを作った後にできた決まりもあります。アクセス解析などで訪問者の情報を外部に送っている場合は、公表の要否を確かめます。

管理画面に入れない、作った会社と連絡がつかないとき

放置していたサイトでよくあるのが、「直したくても、誰も管理画面に入れない」状態です。

  1. 社内の古いメールや引き渡しの書類から、管理画面の入り口とIDを探す
  2. ドメインの登録者を調べ、自社の名義かを確かめる
  3. サーバーの契約者と、支払いが今も続いているかを確かめる
  4. 作った会社に連絡し、ログイン情報の再発行か、データの受け渡しを頼む

作った会社と連絡が取れない場合の進め方は、制作会社と連絡が取れないときで説明しています。ドメインの名義が自社でないと、ここで止まることが多いので、早めに確かめます。

直すか、作り直すか、閉じるか

確かめた結果によって、進み方は3つに分かれます。

状態向いている進み方
管理画面に入れる。仕組みの更新もできる。情報を直せば足りる今のサイトを直す
仕組みが古すぎて更新できない。スマートフォンに対応していない。会社の中身が大きく変わった作り直す
事業の内容が変わり、このサイトの役割が無くなった閉じる、または別のサイトにまとめる

作り直す場合の進め方はホームページリニューアルの進め方で、閉じる場合の注意はホームページを閉じるときで説明しています。閉じる場合も、ドメインをすぐに手放すと、第三者に取られて別の用途に使われるおそれがあるので、順番に気をつけます。

もう放置しないための小さな決まり

更新を続けるために、大きな仕組みは要りません。次のような小さな決まりで足ります。

  • 年に1回、決算や更新の時期に合わせて、サイトを上から下まで読む日を決める
  • 住所・電話・営業時間・料金が変わったら、社内の手続きの一覧に「サイトを直す」を入れておく
  • 続けられないお知らせ欄やブログは、無理に残さずトップページから外す
  • 管理画面のIDは担当者の個人のものにせず、2人以上が入れるようにしておく

点検の項目を細かく見たい場合は、自社のホームページを点検する項目の一覧が使えます。

まとめ

  • ホームページを放置すると、中身の古さと仕組みの古さの両方がたまっていく
  • 困りごとは、古い情報によるすれ違い、警告の表示、改ざん、更新切れ、フォームの不達など
  • 直す順番は、お客様の行動に関わる情報 → 止まると困る契約と https → 仕組みの更新 → 法令の表示と見え方
  • 管理画面に入れない場合は、名義と契約の確かめから始める
  • 確かめた結果で、直す・作り直す・閉じるを選ぶ

自社で手が回らない場合は、月額の保守に任せる方法もあります。Lapisデザインラボの保守の内容はサイト保守・更新にまとめています。

よくある質問

何年も更新していないホームページは、消したほうがよいですか。

すぐに消す必要はありません。連絡先や営業時間などが正しく、安全の面の手当てができていれば、更新が少なくても役に立ちます。古い情報が直せない、管理画面に入れない、といった場合に、直すか作り直すか閉じるかを判断します。

お知らせ欄の日付が古いままなのが気になります。

数年前の日付で止まったお知らせ欄は、営業しているのか分からない印象を与えます。更新を続けられないなら、お知らせ欄そのものをトップページから外すのも一つの方法です。

放置したホームページで、いちばん先に直すべきところはどこですか。

電話番号・住所・営業時間・料金など、お客様が行動するときに使う情報です。次に、https(通信の暗号化)とドメイン・サーバーの更新、サイトの仕組みの更新など、安全と継続に関わるところを確かめます。

参考にした資料

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