ホームページ制作会社の選び方|比べるべき7つの点
ホームページ制作会社を選ぶとき、多くの人はまずデザインの実績(ポートフォリオ)や見積もりの総額を見比べます。もちろんどちらも大事な材料ですが、それだけで決めると、契約してから「対応範囲が思っていたのと違った」「ドメインが自社の名義になっていなかった」「更新のたびに追加費用がかかる」といった行き違いが起きやすくなります。
この記事では、ホームページ制作会社を比較するときに確認しておきたい7つの点を、実務の順番に沿ってまとめます。複数社から見積もりを取っている段階の方が、何を基準に比べればよいか判断できるように書いています。
比べるべき7つの点(早見表)
| 観点 | 確認すること | 見落とすとどうなるか |
|---|---|---|
| 1. 実績と得意分野 | 自社の業種・規模に近い制作経験があるか | 提案の勘所がずれ、修正が増える |
| 2. 対応範囲 | 企画・デザイン・構築・撮影・原稿まで一括か、分業か | 想定外の外注費が後から発生する |
| 3. 更新のしやすさ | CMSの有無、社内で更新できる範囲 | 文言修正のたびに発注・費用が発生する |
| 4. 見積書の透明性 | 項目ごとの内訳が分かるか、「一式」表記が多くないか | 総額しか分からず、他社と比較できない |
| 5. ドメイン・サーバーの名義 | 契約者(登録者)が自社になるか | 解約時にドメインを引き継げないことがある |
| 6. 契約内容 | 著作権の扱い、保守の範囲、解約の条件 | サイトの改変や乗り換えが自由にできない |
| 7. コミュニケーション体制 | 担当者、打ち合わせの頻度、連絡手段 | 修正依頼が伝わらず、やり取りが長引く |
1. 制作実績と得意分野を確認する
同じ「ホームページ制作会社」でも、コーポレートサイトが得意なところ、ECサイトが得意なところ、採用サイトに強いところと、実際には得意分野が分かれています。過去の制作物を見るときは、見た目の好みだけでなく、自社と近い業種・規模のサイトを手がけた経験があるかを確認すると、打ち合わせでの提案がかみ合いやすくなります。
2. 対応範囲を確認する(企画から構築・撮影・原稿まで)
見積もりの比較で見落としやすいのが、どこまでを制作会社が担当し、どこからが自社の作業になるかという範囲です。原稿や写真の準備、公開後の文章の更新、問い合わせフォームの管理などを「自社でやる前提」の見積もりと、「制作会社がすべて巻き取る前提」の見積もりでは、同じ金額でも中身がまったく違います。見積もりを比べるときは、この記事だけでなく見積書の読み方もあわせて確認すると、項目ごとの意味が分かります。
3. 更新のしやすさを確認する(CMSと社内更新)
公開後、価格改定やお知らせの追加など、文章の更新は必ず発生します。CMS(コンテンツ管理システム)が入っていて社内で更新できるのか、それとも修正のたびに制作会社への発注が必要なのかで、公開後の運用の手間と費用が大きく変わります。契約前に「この部分は自分たちで直せますか」と、更新したくなりそうな箇所を具体的に挙げて聞いておくと、認識のずれを防げます。
4. 見積書の透明性を確認する
「ホームページ制作一式 ◯◯円」のように、項目をまとめた見積書は内容が分かりにくく、他社との比較もできません。デザイン費、構築費、進行管理にあたるディレクション費、ドメイン・サーバー費、公開後の保守費用などが分けて書かれているか、また「一式」とある項目には何が含まれるかを尋ねる価値があります。見積書の項目ごとの意味と比べ方は、見積書の読み方にまとめています。
5. ドメイン・サーバーの名義を確認する
見落とされがちですが、実務上とても重要なのがドメインとサーバーの契約者(登録者)が誰になるかです。制作会社の名義で登録されたままだと、契約を終える段階でドメインを自社に引き継げない、あるいは引き継ぎに時間がかかることがあります。契約前に「ドメインとサーバーは御社名義で登録できますか」と確認しておくと安心です。詳しい確認方法とリスクはドメインとサーバーの名義にまとめています。
6. 契約内容を確認する(著作権・保守・解約)
完成したサイトのデザインやコードの著作権がどちらに残るのか、保守契約に何が含まれるのか(障害対応だけか、文言修正も含むか)、解約するときにどんな手続きが必要かは、契約書や見積書の但し書きで確認しておきたい点です。特に保守契約は毎月の固定費になるため、契約時にまとめて確認しておくと、後から「思っていた内容と違う」というすれ違いを避けられます。
7. コミュニケーション体制を確認する
制作期間中は、ヒアリングやデザイン案の確認など、やり取りの回数が多くなります。担当者が固定されるのか、打ち合わせは対面かオンラインか、修正依頼はメールかチャットかなど、自社の仕事の進め方に合う体制かどうかも比較の材料になります。特に社内に決裁者が複数いる場合は、誰がいつ確認するかを先に制作会社へ伝えておくと、進行がスムーズになります。
制作会社選びでよくある失敗
比較の観点を決めずに進めると、次のようなことが起きがちです。
- 総額だけで決めて、対応範囲の違いに気づかない:安い見積もりほど「自社でやる前提」の作業が多く、結果的に追加の外注費がかかることがあります
- 担当者の印象だけで決めて、契約内容を確認しない:著作権や保守の範囲を確認しないまま契約し、公開後に自由な変更ができないと分かる
- 公開後の更新のしやすさを聞かずに決める:文言修正のたびに発注と費用が発生する仕組みだと、公開後の運用費がかさむ
- ドメイン・サーバーの名義を確認せずに任せる:解約や乗り換えのときにドメインを引き継げず、時間がかかる
依頼する前に自社で決めておくこと
比較をスムーズに進めるには、依頼する側でもあらかじめ次のことを整理しておくと、各社への質問や見積もり依頼がぶれずに済みます。
- ホームページを作る・作り直す目的(採用を強めたい、商品を紹介したい、問い合わせを増やしたいなど)
- 必要なページの種類とおおよその数
- 原稿や写真を自社で用意できるか、外注が必要か
- 公開後、誰がどの程度の頻度で更新するか
- 予算の上限と、初期費用・継続費用のどちらを重視するか
これらが決まっていると、各社に同じ条件で見積もりを依頼でき、比較の精度が上がります。
比較の進め方(チェックリスト)
相見積もりを取るときは、次の順で進めると比較しやすくなります。
- 各社に同じ条件(ページ数、必要な機能、原稿・写真の準備状況)を伝えて見積もりを依頼する
- 見積書の項目を並べて、金額差が出ている部分を確認する
- この記事の7つの点について、それぞれ質問リストを作って各社に確認する
- 回答が具体的か(「一式」で済ませず、内容を説明してくれるか)を見る
- 契約書・見積書の文面で、著作権・保守・解約・ドメインの名義について確認する
まとめ
- 制作会社の比較は、デザインの実績と総額だけでなく、対応範囲・更新のしやすさ・見積書の透明性・ドメインの名義・契約内容・コミュニケーション体制まで含めて行う
- 総額の安さだけで選ぶと、対応範囲の違いから追加費用が発生しやすい
- 相見積もりは2〜3社を目安に、同じ条件を伝えて比較する
- ドメイン・サーバーの名義と契約内容は、公開後の自由度に直結するため契約前に必ず確認する
Lapisデザインラボでも、ホームページのプランと制作の進め方をプランと料金にまとめています。ご相談はお問い合わせからどうぞ。
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よくある質問
制作会社とフリーランス、どちらに頼むべきですか。
規模や体制の違いで、向き不向きが変わります。フリーランスは費用を抑えやすい一方、担当者が一人のため急な連絡不通や体調不良のリスクがあります。制作会社は費用が上がりやすい代わりに、複数人での対応や長期の保守がしやすくなります。この記事の7つの点で比べ、どちらでも確認すべきことは同じです。
デザインの実績(ポートフォリオ)だけで選んでよいですか。
デザインの好みだけで選ぶと、対応範囲・見積書・名義・契約といった実務の部分で後から困ることがあります。ポートフォリオは得意分野を知る材料にしつつ、この記事の7つの点もあわせて確認することをおすすめします。
相見積もりは何社くらい取るのがよいですか。
2〜3社が目安です。多すぎると比較に時間がかかり、少なすぎると相場感がつかめません。同じ条件(ページ数、必要な機能、原稿や写真の準備状況)を伝えて見積もりを依頼すると、比較がしやすくなります。