ブランディングにかかる期間|依頼から形になるまでの目安と社内の段取り

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「開業までにロゴと名刺とホームページを用意したい」「創業20周年の春に会社の見た目を新しくしたい」。期日が決まっているとき、まず知りたいのは、頼んでからどのくらいで形になるかです。

ブランディングの期間は、作る範囲と、依頼する側の返事の速さに大きく左右されます。この記事では、範囲ごとの期間の目安と、段階ごとに社内でやること、期日から逆算するスケジュールの組み方、遅れやすい所をまとめます。ロゴだけの流れはロゴ制作の流れと期間、作る順番の全体は中小企業のブランディングの進め方で説明しています。

作る範囲ごとの期間の目安

ブランディングといっても、何をそろえるかで期間は大きく変わります。依頼先や進め方で前後しますが、次がひとつの目安です。

作る範囲期間の目安長くなる理由
考え方の整理 + ロゴ + 名刺1か月前後案の選定と修正のやり取り
+ チラシ・封筒などの販促物1か月半〜2か月原稿と写真の用意、印刷
+ ホームページ2〜3か月ページの原稿、写真、公開の準備
会社全体の作り直し(看板・内装・制服まで)3か月以上関わる会社が増え、製作の時間がかかる

ここに挙げた期間は、制作側の作業と、依頼する側の確認がどちらも順調に進んだ場合です。社内で決めるのに1週間かかる段階が3つあれば、それだけで3週間延びます。期間を縮めたいときに効くのは、制作側を急がせることより、社内の返事を早くすることです。

段階ごとの流れと、社内でやること

ブランディングは、たとえば次のような段階で進みます。依頼する側がやることを右の列に書きました。

段階制作側がすること依頼する側がすること期間の目安
1. ヒアリング事業・お客様・強みを聞く資料を渡し、決める人が出席する1〜2回の打ち合わせ
2. 調査競合や業界の見た目を調べる比べられる相手、似せたくない相手を伝える1週間前後
3. コンセプト伝えることを言葉にまとめる言葉の段階で合意する数日〜1週間
4. ロゴと色・書体案を作り、修正する案を選び、修正を伝える2〜4週間
5. 展開名刺・販促物・サイトに広げる原稿・写真・載せる情報を用意する2〜6週間
6. 印刷・公開入稿、サイトの公開作業最後の確認、発注1〜2週間

ヒアリングで聞かれることと前もって用意する資料は、ブランディングのヒアリングで聞かれることにまとめています。

期日から逆算してスケジュールを組む

期日が決まっているときは、後ろから順に並べます。たとえば、ホームページと店頭の看板までそろえて開業する場合は、次のように組み立てます。

開業日からさかのぼってやること
4か月前依頼先を決めて契約する。ヒアリングを始める
3か月前コンセプトに合意し、ロゴの案を選ぶ
2か月半前ロゴを決める。看板の会社に図面とロゴのデータを渡す
2か月前名刺・チラシ・サイトのデザインを進める。原稿と写真をそろえる
1か月前印刷物を入稿する。サイトを仕上げ、確認する
2週間前看板の設置、サイトの公開、チラシの配布を始める

看板は、製作と設置に時間がかかるうえ、場所によっては自治体の許可が要ります。ロゴが決まったらすぐ看板の会社に相談できるよう、早めに候補を探しておきます(看板デザインを頼むときの流れと費用の目安)。印刷物の納期は、ネット印刷か地元の印刷会社かでも変わります(ネット印刷と印刷会社の使い分け)。

開業の準備で何を先に作るかは、開業前に用意するデザインの一覧で順番を説明しています。

社内で用意すること

制作側がどれだけ急いでも、依頼する側からの材料が無いと先に進めません。始める前に、次の4つを決めておきます。

  • 決める人:最後に「これで行く」と言う人を1〜2人に決め、ヒアリングと案の選定に必ず出てもらう
  • 窓口の人:制作側との連絡をまとめる人。社内の意見を集めて、1つの返事にして返す
  • 返事の期限:案を受け取ってから何日以内に返すかを、制作側と最初に決めておく
  • 材料:会社案内、今の名刺や販促物、写真、載せる文章の元になる資料

写真は見落としやすい材料です。ホームページやパンフレットに店や人の写真を載せるなら、撮影の日取りも全体の予定に入れておきます。

遅れやすい所と防ぎ方

遅れやすい所起きること防ぎ方
決める人が後から加わる決まったことが覆り、案を作り直す最初から打ち合わせに入ってもらう
社内の意見がまとまらない返事が来ず、制作が止まる窓口の人が意見をまとめて返す
原稿が書けないサイトやパンフレットが仕上がらない箇条書きで渡し、文章は制作側に頼む
名前が使えないと分かるロゴを作り直すロゴを作る前に商標を調べる
印刷のやり直し納期に間に合わない入稿の前に全員で確認する

名前の確認は、ロゴより先に済ませます。店名や商品名に似た商標が先に登録されていると、ロゴを作ったあとで名前から作り直すことになります。商標を出願する場合、特許庁は、出願から最初の審査結果の通知まで約6か月(2023年3月現在)かかると案内しています。条件を満たせば、申出から平均2か月で審査結果が出る早期審査の制度もあります。調べ方はロゴの商標登録は必要かで説明しています。

急ぐときは、先に要るものから作る

期日まで時間が足りないときは、全部を一度にそろえようとせず、期日に要るものから順に作ります。

  1. ロゴと名刺を先に決める(取引先に会うときに要る)
  2. 開業日に要るもの(看板、店頭のチラシ、地図の店舗情報)を作る
  3. ホームページは、まず1ページで公開し、あとで足す
  4. パンフレットや会社案内は、開業後に落ち着いてから作る

このとき、ロゴと色・書体の決まりだけは最初に固めておきます。後から作るものも同じ決まりで作れば、時期がずれても見た目はそろいます。ホームページの制作期間と、早く公開するために用意するものはホームページの制作期間の目安で説明しています。

今のブランドを作り直す場合の期間

開業ではなく、今の会社やお店の見た目を作り直す場合は、新しく作る場合より段取りが1つ増えます。今使っているロゴ・名刺・封筒・看板・ホームページ・制服などを一覧にして、何を残し何を変えるかを決める「棚卸し」です。これに1〜2週間ほど見ておきます。

また、作り直しでは「切り替えの日」を決めます。周年、決算の区切り、新しい事業年度の始まりなど、社内外に説明しやすい日を選び、そこから逆算します。古いロゴの名刺や封筒の在庫をいつまで使うか、看板をいつ替えるかも、この日に合わせて決めておきます。進め方の全体はリブランディングの進め方で説明しています。

スケジュールを立てるときのチェックリスト

  • 期日と、期日に必ず要るものを書き出した
  • 決める人と窓口の人を決めた
  • 案への返事の期限を制作側と決めた
  • 名前の商標を調べた
  • 看板・印刷・サイトの公開にかかる時間を期日から逆算した
  • 写真の撮影の日取りを入れた
  • 1か月ほどの余裕を見た

Lapisデザインラボのプランごとの期間の目安は、サービスと料金に載せています。

よくある質問

ブランディングは、どのくらいの期間がかかりますか。

作る範囲で変わります。考え方の整理からロゴと名刺までなら1か月前後、チラシなどの販促物まで含めると1か月半から2か月、ホームページまでそろえると2〜3か月がひとつの目安です。返事や社内の確認に時間がかかると、そのぶん延びます。

開業日が決まっている場合、いつまでに相談すればよいですか。

そろえたいものの期間の目安に、印刷や看板の製作、ホームページの公開の準備の時間を足し、さらに1か月ほどの余裕を見て逆算します。ホームページまでそろえるなら、開業日の4か月ほど前に相談を始めると落ち着いて進められます。

商標の登録が済むまで、ロゴを使い始められませんか。

登録を待たずに使い始める会社もありますが、似た商標が先に出願・登録されていると使えなくなるおそれがあります。特許庁は、出願から最初の審査結果の通知まで約6か月(2023年3月現在)と案内しています。使い始める前に、似た商標が無いかの調べは済ませておきます。

参考にした資料

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