ロゴ制作の流れと期間|依頼から納品までに決めること

/ Lapisデザインラボ

ロゴをつくるとき、多くの人は「どんな絵柄にするか」から考え始めます。けれども、実際の制作で時間と手間がかかるのは、絵柄を描く前の「何を伝えるロゴにするか」を決める部分です。ここが決まっていないと、デザイン案を見ても選ぶ基準が無く、修正を重ねても着地しません。

この記事では、ロゴ制作を依頼してから納品されるまでの流れを6つの段階に分け、それぞれの段階で依頼する側が決めることと、期間の目安、つまずきやすい点をまとめます。初めてロゴをつくる方が、制作会社やデザイナーと打ち合わせをする前に全体像をつかめるように書いています。

ロゴ制作の全体の流れ

ロゴ制作は、おおむね次の6つの段階で進みます。

段階やること依頼する側が決めること期間の目安
1. ヒアリング事業の内容・お客様・強み・今後の方向を伝える誰に、何を伝える会社か1〜2回の打ち合わせ
2. 調査競合や業界のロゴ、使う場面を調べる似せたくない相手・並べて見られる相手1週間前後
3. コンセプトロゴで表すことを言葉にまとめる言葉の段階での合意数日〜1週間
4. デザイン案方向性の違う案を数案つくるどの案を育てるか1〜2週間
5. 修正選んだ案の形・色・文字を詰める最終の形1〜2週間
6. 納品用途ごとのデータと使い方の決まりを渡す受け取るデータと権利の確認数日

全体では、考え方の整理から始めて1か月前後が目安です。案の選定や修正への返事に時間がかかると、そのぶん延びます。開業日や展示会など期日が決まっている場合は、そこから2か月ほど前に相談を始めると、印刷物の準備まで含めて余裕を持てます。

1. ヒアリング:誰に、何を伝える会社かを話す

最初の打ち合わせでは、制作側から次のようなことを聞かれます。

  • どんな事業をしているか、始めたきっかけは何か
  • お客様はどんな人・会社か。どこで自社を知り、何を決め手に選んでいるか
  • 同業他社と比べたときの強み、言われてうれしい評価
  • これから伸ばしたい事業、5年後にどう見られていたいか
  • ロゴを使う場面(名刺、看板、ウェブサイト、制服、商品など)

ここで大事なのは、デザインの好みより先に、事業の中身を話すことです。「青っぽくて、すっきりした感じ」といった見た目の希望は、あとで案を選ぶときの参考にはなりますが、それだけではロゴが何を表すのかが決まりません。

準備としては、会社案内や今の名刺、よく使う営業資料を手元に用意しておくと話が早く進みます。社内に意思決定に関わる人が複数いる場合は、この段階から同席してもらうのが安全です。後から加わった人の意見で、決まったことが覆るのがいちばん時間を失うパターンだからです。

2. 調査:並べて見られる相手を知る

ロゴは単独で見られることは少なく、検索結果や看板の並び、名刺交換の場面など、同業のロゴと並べて見られます。そこで制作側は、業界でよく使われる色や形、競合のロゴの傾向を調べます。

依頼する側が伝えておくとよいのは次の2つです。

  • よく比べられる相手:お客様が見積もりを取るときに並べる会社・お店
  • 似せたくない相手:同じ地域の同業、印象が重なると困る会社

業界の「定石」にある程度そろえると、ひと目で何の会社か伝わります。一方で、そろえすぎると埋もれます。調査は、この両方のバランスを決めるための材料集めです。

3. コンセプト:絵を描く前に、言葉で合意する

調査のあとは、ロゴで表すことを短い言葉にまとめます。たとえば「地元の木で建てる家の温かさ」「数字の先を一緒に読む堅実さ」のように、1〜2行で言えるものです。

この段階で言葉として合意しておくと、次のデザイン案を選ぶときに「どの案がコンセプトをよく表しているか」という共通の物差しが持てます。逆にここを飛ばすと、案の良し悪しが好みの話になり、社内で意見が割れたときに決め手がありません。

コンセプトのまとめ方の具体例は、制作事例の自主制作のページで、ロゴの形や色とあわせて紹介しています。

4. デザイン案:方向性の違う案から、育てる1案を選ぶ

コンセプトに沿って、方向性の違う案が数案(3案前後が一般的)提示されます。案を見るときは、次の順で確かめると選びやすくなります。

  1. コンセプトを表しているか:言葉で合意した内容が形に表れているか
  2. 小さくしても読めるか:名刺の隅やスマートフォンの画面で、形がつぶれないか
  3. 白黒でも成り立つか:FAX、印鑑風の使い方、1色の印刷でも形が伝わるか
  4. 使う場面に置いてみる:名刺・看板・ウェブサイトの見本に置いた姿で判断する

ここでは完成度より方向性を選びます。「この案の形に、あの案の色を」といった組み合わせは、修正の段階で相談できます。

5. 修正:形・色・文字を詰める

選んだ案を、細部まで詰めていきます。線の太さ、文字の間隔、色の具体的な値、社名の書体などです。修正の回数はあらかじめ契約で決まっていることが多いので、意見は社内でまとめてから1回にまとめて伝えるのが効率的です。

伝え方のコツは、「なんとなく違う」ではなく、理由を添えることです。

  • 良くない例:「もう少しおしゃれにしてほしい」
  • 良い例:「看板で遠くから見たときに社名が読みにくいので、文字を太くしたい」

理由が分かれば、制作側は希望をかなえつつ、コンセプトを崩さない直し方を提案できます。

6. 納品:受け取るデータと権利を確認する

完成したロゴは、使う場面に応じた複数の形式で受け取ります。一般的には次のようなものです。

受け取るもの使う場面
印刷用のデータ(AI・PDF など、拡大しても荒れない形式)名刺・看板・パンフレットの印刷
ウェブ用の画像(SVG・PNG など)ホームページ、SNS、メールの署名
カラー・白黒・白抜きの各版背景の色や印刷方法に合わせた使い分け
使い方の決まり(余白、最小サイズ、色の値)社内や外部の業者が使うときのルール

あわせて確認しておきたいのが権利です。ロゴの著作権がどちらにあるのか、自社で自由に使い、改変してよいのかは、契約書や見積書で明確にしておきます。社名やロゴを長く使うつもりなら、商標登録を検討するのもこの段階です。すでに似た商標が無いかは、特許庁のデータベース(J-PlatPat)で調べられます。

つまずきやすい点と、その避け方

最後に、ロゴ制作で時間を失いやすい場面をまとめます。

  • 決める人が途中で変わる:最初のヒアリングから、最終的に決める人に入ってもらう
  • 好みの話で意見が割れる:コンセプトの言葉に戻って、どの案がよく表しているかで比べる
  • ロゴだけ先に作り、あとで名刺やサイトと合わない:使う場面を最初に伝え、色や書体を他の制作物と揃えて決める
  • データの受け取り漏れ:白黒版や印刷用データが無く、看板や判子を作るときに困る。納品物の一覧を先にもらっておく

ロゴは一度決めたら長く使うものです。絵柄を選ぶ前に「誰に、何を伝える会社か」を言葉にしておけば、案を選ぶときも、その後に名刺や販促物、ウェブサイトを揃えるときも迷いが減ります。

まとめ

  • ロゴ制作は、ヒアリング・調査・コンセプト・デザイン案・修正・納品の6段階で進む
  • 全体の期間は1か月前後が目安。期日があるなら2か月ほど前に相談を始める
  • 依頼する側がいちばん時間をかけるべきなのは、デザインの好みではなく「誰に、何を伝える会社か」を話すこと
  • 案は方向性で選び、修正は理由を添えてまとめて伝える
  • 納品では、用途ごとのデータと権利の扱いを確かめる

Lapisデザインラボのロゴのプランは、この流れのうちヒアリング・調査・コンセプトづくりまでを含めています。内容と期間はプランと料金にまとめています。

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よくある質問

ロゴ制作にはどのくらいの期間がかかりますか。

考え方の整理から始める場合、1か月前後が目安です。デザイン案の選定や修正の返事に時間がかかると、そのぶん延びます。開業日など期日がある場合は、そこから2か月ほど前に相談を始めると余裕があります。

ロゴの案は何案くらい出してもらうものですか。

3案前後が一般的です。案が多すぎると選ぶ基準がぶれやすいため、コンセプトに沿って方向性の違う案を少数出してもらい、その中から育てていく進め方が向いています。

デザインのことが分からなくても依頼できますか。

できます。依頼する側に必要なのは、デザインの知識よりも、事業の内容・お客様・伝えたいことを言葉で説明できることです。ヒアリングで質問に答えていけば、制作側が形に置き換えます。

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