ブランディングのワークショップを頼むとき|参加者・回数・費用の決め方

/ 更新 / Lapisデザインラボ

ブランディングを頼もうとすると、提案書に「ワークショップ」と書かれていることがあります。社員を集めて、自社の強みやお客様のこと、これからの姿を話し合う会です。けれども、誰に出てもらえばよいのか、何回やるのか、費用に見合うのかは、提案書だけでは分かりにくいものです。

この記事では、ブランディングのワークショップを頼むときに決めることを、要るかどうかの判断、参加者、回数、費用、準備と当日の進め方の順にまとめます。ワークショップで出た言葉をコンセプトにまとめる手順はブランドコンセプトの作り方、個別の聞き取りで聞かれることはブランディングのヒアリングで聞かれることで説明しています。

ワークショップは何のためにするか

ワークショップの目的は、大きく2つあります。

  • 材料を集める:経営者一人では気づかない強みや、お客様からよく言われる言葉を、現場の人から引き出す
  • 納得してもらう:決まったことを、自分たちで話し合って決めたものとして受け止めてもらう

ロゴや色が新しくなっても、店頭の応対や電話の受け方、提案書の書き方が前のままだと、ブランドは伝わりません。ワークショップは、見た目を変える前に、社内の人の考えをそろえるための場です。

要る場合と、ヒアリングで足りる場合

すべての会社にワークショップが要るわけではありません。

会社の状況向いている進め方
経営者が一人で決め、社員が少ない経営者へのヒアリングで足りる場合がある
社員がお客様と直接接している少人数のワークショップを1回入れる
部署や店舗が複数あり、考え方がばらばら複数回に分けて行う
代替わりや合併で、会社の姿が変わる新旧の立場の人を混ぜて行う

迷ったときは、「決まったことを守ってもらう人が社内に何人いるか」で考えます。守ってもらう人が多いほど、その人たちに話し合いの段階から入ってもらう意味が大きくなります。

誰に出てもらうか

参加者は、立場の違う人を組み合わせます。

立場出てもらう理由
決める人(経営者・役員)決まったことを後から覆さないため
お客様に接する人(店頭・営業・電話の受付)お客様の言葉や反応をいちばん知っている
長く勤めている人会社が大事にしてきたことを知っている
入って間もない人外から見た会社の印象を覚えている
制作物を作る・発注する人(広報・総務)決まったことを実際の販促物に使う

話し合いで考えをまとめる回は、少人数のほうが一人ひとりが話せます。人数が多い会社では、いくつかの組に分けて話し合い、最後に全体で共有する形を取ります。決める人は必ず出席しますが、最初から自分の考えを長く話すと、ほかの人が意見を言いにくくなります。最後にまとめて話すようにすると、現場の言葉が出やすくなります。

何回に分けるか

回数は、何を決めたいかで決めます。組み立て方の例を3通り挙げます。

組み立て内容向いている会社
1回(半日)今の姿、お客様、これからの姿を一度に話し合う社員が少なく、論点が絞れている
2〜3回1回目は今の姿、2回目はお客様と競合、3回目はこれからの姿と言葉部署が複数ある、意見が割れそう
決める回 + 伝える回少人数で決めたあと、全員向けに説明する回を設ける社員が多い、店舗が複数ある

1回あたりの時間は、話し合いを続けられる長さにします。長すぎると後半は意見が出なくなるので、休憩を挟むか、回を分けます。回の間を2週間ほど空けると、制作側が前の回の記録をまとめ、次の回の材料を用意できます。

費用は何で決まるか

ワークショップの費用は、主に次の要素で決まります。

  • 回数と1回の時間
  • 進行役の人数(組に分けるなら組の数だけ要ることがある)
  • 事前のアンケートや個別の聞き取りの有無
  • 当日の記録と、終わった後のまとめの資料を作るかどうか
  • 会場の費用、出張の交通費

見積もりで確かめるのは次の点です。

確かめること理由
回数と1回の時間足りなくなったときに追加になる
まとめの資料が成果物に入っているか当日話すだけで終わることがある
追加の回の単価意見がまとまらず回を足すことがある
進行役が誰か提案した人と当日の進行役が違うことがある

社内の費用も見ておきます。参加者が仕事を離れる時間は、見積書に載らない費用です。店を閉める、営業を止めるといった影響があるなら、日時と人数は現場と相談して決めます。ブランディング全体の費用の考え方はブランディングを外注したときの費用相場にまとめています。

当日までの準備

  • 日時と場所:社内の会議室か、社外の会場か。ふだんの職場を離れると話しやすくなることもある
  • 事前のアンケート:参加者に、自社の強み、お客様に言われてうれしかったこと、直したいことを書いてもらう
  • 持ち寄る物:今の名刺、販促物、ホームページの印刷、他社の気になる例
  • 伝え方:参加者に、何のための会で、どんな話をするかを前もって伝える。評価の場ではないことも添える

オンラインで行う場合は、画面越しでは発言が少なくなることがあります。少人数の組に分ける、書き込める共有の画面を使う、といった工夫を制作側と決めておきます。

当日の進め方の例

半日の会なら、たとえば次のような流れがあります。

  1. 目的と進め方の説明、決まりの確認(否定しない、立場を気にしない)
  2. 今の姿:事前のアンケートを見ながら、強みと弱みを書き出す
  3. お客様:誰に、何を決め手に選ばれているかを話す
  4. これからの姿:数年後にどう言われていたいかを話す
  5. まとめ:出た言葉を並べ、共通している言葉に印を付ける

当日に言葉を1つに決めきる必要はありません。出た材料を制作側が持ち帰り、コンセプトの案にまとめて、決める人が最後に決めます。

うまくいかない会の例と防ぎ方

うまくいかない例起きること防ぎ方
社長が最初に考えを話しきるほかの人が意見を言わず、社長の考えの確認で終わる社長は最後にまとめて話す
直したいことの話ばかりになる不満の言い合いになり、強みが出てこない強みと、お客様に言われてうれしかった言葉から先に話す
決まったことが記録に残らない終わった後、何を決めたか人によって違う書き出した紙や画面を写真で残し、制作側が記録にまとめる
参加した人に結果が返らない「話しても無駄だった」と感じるまとめの案ができたら参加者に先に見せる

参加者に結果を返すことは、とくに大事です。自分の言葉がコンセプトに入ったと分かると、決まったことを現場で守ってもらいやすくなります。

終わった後に決めること

  • 誰が、いつまでに、まとめの案を確かめて決めるか
  • 参加しなかった社員に、どう伝えるか
  • 決まった言葉を、ロゴや販促物の制作にどうつなげるか

決まった考え方は、色・書体・言葉づかいの決まりと一緒に文書にしておくと、後から入った人にも伝えられます(ブランドガイドラインとは)。

Lapisデザインラボでは、ブランドの核の整理をヒアリングの形で行っています。プランごとの回数はサービスと料金に載せています。

よくある質問

ブランディングのワークショップには、社員全員が出たほうがよいですか。

全員でなくて構いません。話し合いで考え方をまとめる回は、決める人と、お客様に接する人、立場や年次の違う人を合わせた少人数のほうが意見を出しやすく、まとまります。全員には、決まったことを伝える回を別に設けます。

ワークショップの費用は何で決まりますか。

回数と1回の時間、進行役の人数、事前のアンケートや聞き取りの有無、終わった後のまとめの資料を作るかどうかで決まります。見積もりでは、回数・時間・まとめの資料が成果物に入っているか・追加の回の単価を確かめます。

小さな会社でもワークショップは要りますか。

経営者が一人で決める会社では、ヒアリングで足りる場合があります。一方で、社員が店頭や電話でお客様と接していて、その人たちの言葉や行動でブランドが伝わる会社では、少人数で1回だけでも行うと、決まったことが現場で守られやすくなります。

あわせて読みたい

Contact

まずは、どのプランが合うか
ご相談ください。

事業の内容と、いまお使いのロゴや印刷物の状況を伺い、合うプランと日程をお返事します。ご相談は無料です。