制作会社は地元か遠方か|オンラインで進めるときの違いと注意
ホームページの制作会社を探していると、近くの会社と、遠くの会社の両方が候補に挙がります。「やはり地元の会社のほうが安心だろうか」「遠方の会社にオンラインで頼んでも、ちゃんと進むのだろうか」と迷う方は多いと思います。
ホームページの制作は、打ち合わせもデザインの確認も、画面とメールで進められる部分が多い仕事です。そのため、地元か遠方かは、自社の案件に、会って行う作業がどれだけあるかで決めるのが近道です。距離そのものより、撮影や取材、現場を見てもらう必要があるかどうかが分かれ目になります。
この記事では、地元の会社と遠方の会社を比べる点、それぞれが向いている場合、対面が要る作業の洗い出し方、オンラインで進めるときの注意、遠方に頼むときの契約と費用の確かめ方をまとめます。京都での会社選びは京都でホームページを作るときの費用の目安と制作会社の選び方で扱っているので、ここでは地域を問わない判断の仕方を説明します。
地元の会社と遠方の会社を比べる
| 比べる点 | 地元の会社 | 遠方の会社(オンライン中心) |
|---|---|---|
| 打ち合わせ | 会って話しやすい | ビデオ会議とメールが中心 |
| 撮影・取材 | 来てもらいやすく、出張の費用がかかりにくい | 交通費や出張の費用がかかるか、現地のカメラマンと組む |
| 現場を見てもらう | 店や工場、事務所を見てもらいやすい | 写真や動画、画面越しの案内で伝える |
| 地域の事情 | 町や業界の事情を知っていることがある | 説明が要ることがある |
| 選べる数 | 地域の中に限られる | 課題の近い実績や作風で広く選べる |
| 急な相談 | 会って相談しやすい | 連絡の手段と返事の目安しだい |
| やりとりの記録 | 会って話したことは、文字に残しておく必要がある | 文字で残りやすい |
どちらにも長所と短所があります。「地元だから安心」「オンラインだから安い」と決めつけず、自社の案件に必要なことを表の左の列から拾って比べます。
地元の会社が向いている場合
- 店や工場、施工の現場など、見てもらわないと伝わらないものが中心にある
- 写真の撮影を何度も、季節ごとなどに分けて行いたい
- 社内にパソコンでのやりとりに慣れた人が少なく、会って話すほうが進む
- 公開した後も、更新や相談を会ってしたい
- 地域の行事や商店街、取引先との関わりを、よく知った人に任せたい
遠方の会社が向いている場合
- 近くに、課題の近い実績や好みの作風の会社が見つからない
- 社内の担当者がビデオ会議やメールでのやりとりに慣れている
- 写真は手持ちのものを使うか、撮影は別に手配できる
- 打ち合わせの移動の時間を取りにくい
- 決まったことを文字で残しながら進めたい
遠方の会社を選ぶときも、会社の選び方の基本は変わりません。比べる観点はホームページ制作会社の選び方で説明しています。
対面が要る作業を洗い出す
迷ったら、制作の作業を並べて、どれが会って行う必要があるかを書き出します。会う必要がある作業が少なければ、地域にこだわる理由は小さくなります。
| 作業 | 会う必要 | オンラインで進めるときの代わり |
|---|---|---|
| 最初のヒアリング | どちらでも | ビデオ会議で、資料を画面に映しながら話す |
| 店や現場を見てもらう | あると望ましい | スマートフォンで撮った写真や動画、画面越しの案内 |
| 写真の撮影 | 要る | 制作会社が現地のカメラマンを手配する、または自社で頼む |
| 社員や代表の取材 | どちらでも | ビデオ会議での取材 |
| デザインの確認 | どちらでも | 画面を共有して、同じものを見ながら話す |
| 組み上がったページの確認 | どちらでも | 確認用のアドレスを、自社のスマートフォンで開く |
| 公開後の相談 | どちらでも | 連絡の手段と返事の目安を決めておく |
この表で「要る」が付くのは、多くの場合、撮影だけです。撮影を別に手配できるなら、遠方の会社でも進め方はほとんど変わりません。撮影を頼むときの準備はプロのカメラマンに撮影を頼むときの準備で説明しています。
オンラインで進めるときの注意
オンラインで進めると、移動の時間がかからない一方で、相手の表情や場の空気が伝わりにくく、行き違いが起きやすくなります。次のことを最初に決めておきます。
- 連絡の手段を1つに決める:メール、チャットなど、正式なやりとりの場所を決め、電話で話したことも文字で残す
- 返事の目安を決める:何営業日以内に返事をするかを、双方で決める
- 打ち合わせでは画面を共有する:同じ資料やデザインを見ながら、指さす代わりに場所を言葉で示す
- 決まったことを毎回まとめる:打ち合わせの後に、決まったこと・宿題・期限を文字で共有する
- 確認は自社の機器で行う:確認用のアドレスを、ふだん使うスマートフォンやパソコンで開く
- パスワードの渡し方を決める:管理画面やドメインの情報を、メールの本文やチャットにそのまま書かない
- 録画するときは了解を取る:打ち合わせを録画するなら、始める前に相手に伝える
会って話す場合も、決まったことを文字で残すのは同じです。オンラインのほうが、この習慣を付けやすいとも言えます。
遠方に頼むときの契約と費用
出張の費用を見積もりで確かめる
撮影や取材で現地に来てもらう場合は、交通費、宿泊費、移動の時間の扱いを見積もりで確かめます。
- 出張が要る作業はどれか、何回か
- 交通費と宿泊費は実費か、定額か
- 現地のカメラマンを手配する場合、その費用はどこに含まれるか
- 天候などで撮影が延びたときの扱い
契約の手続き
遠方の会社とは、契約書を郵送でやりとりするか、電子の契約の仕組みで結ぶことが多くなります。どちらの場合も、作業の範囲、費用と支払いの時期、納期、著作権、ドメインとサーバーの名義が書かれているかを確かめます。
依頼先が個人で仕事を受けるフリーランスの場合は、フリーランス・事業者間取引適正化等法により、発注する側は、仕事の内容、報酬の額、支払期日などの取引条件を、書面か電磁的方法で明示する必要があります。公正取引委員会の案内では、電磁的方法の例としてメールやSNSのメッセージが挙げられ、口頭での明示は認められないとされています。遠方の相手にも、条件はメールなどで残る形で伝えます。
名義は自社で持つ
距離が離れていると、何かあったときにすぐ会いに行けません。ドメインやサーバー、管理画面の名義を自社で持っておくと、制作会社と連絡が取りにくくなったときにも困りません。名義の考え方はドメインとサーバーは誰の名義にすべきかで説明しています。
「地元の業者」の利点を確かめる質問
地元の会社に頼む利点は、実際に来てもらえることにあります。その利点が自社の案件で生きるかを、次の質問で確かめます。
- 打ち合わせや撮影で、どこまで来てもらえるか。費用はかかるか
- 公開した後の相談にも、会って応じてもらえるか
- 地域の同業や近い業種の事例はあるか
- 急ぎの修正は、どのくらいで対応してもらえるか
答えが「打ち合わせは基本的にオンライン」なら、地元かどうかは判断の決め手になりません。その場合は、遠方の会社と同じ物差しで比べます。
決めるためのチェックリスト
- 自社の案件で、会って行う必要がある作業を書き出した
- 撮影を誰が、どこで、何回行うかを決めた
- 社内の担当者が、ビデオ会議とメールでのやりとりに無理が無いかを確かめた
- 候補の会社に、出張が要る作業と費用の扱いを聞いた
- 連絡の手段と返事の目安を、契約の前に聞いた
- ドメインとサーバーを自社の名義で持てるかを確かめた
- 地域ではなく、課題の近い実績と公開後の対応で比べた
Lapisデザインラボは京都にありますが、打ち合わせはオンライン(ビデオ会議)とメールで行い、地域を問わず同じ進め方でお受けしています。進め方は京都のロゴ・ホームページ制作のページにも載せています。
よくある質問
ホームページの制作は、地元の会社に頼んだほうがよいですか。
撮影や取材で何度も来てもらいたい、店や現場の雰囲気を見てほしい、急な相談に会って応じてほしい、という場合は、地元の会社に頼む利点があります。打ち合わせと確認を画面とメールで進められるなら、地域にこだわらず、課題の近い実績や作風、公開後の対応で選ぶこともできます。
遠方の制作会社に頼むと、費用は高くなりますか。
打ち合わせと確認をオンラインで進めるなら、距離による費用の差は大きくありません。撮影や取材で現地に来てもらう場合は、交通費や出張の費用が加わることがあります。見積もりの段階で、出張が要る作業と、その費用の扱いを確かめておきます。
オンラインだけで、ホームページの制作は進められますか。
多くの作業は、ビデオ会議とメール、確認用のアドレスで進められます。現地での撮影が要る場合は、制作会社が地元のカメラマンを手配するか、自社で撮影を頼む形にします。決まったことを文字で残す、確認の期限を決めるなど、オンラインならではの進め方をそろえておくと、行き違いが減ります。