ホームページ制作の最初の打ち合わせ|聞かれることと用意する資料

/ Lapisデザインラボ

ホームページの制作会社から「まずは一度、お話を伺わせてください」と連絡が来た。打ち合わせの日は決まったものの、何を聞かれるのか、何を持っていけばよいのか分からない。そんな状態で臨むと、その場で答えられないことが多く、宿題ばかりが増えて、制作の始まりが遅れます。

最初の打ち合わせで制作会社がしたいのは、ヒアリング(事業や希望を聞き取り、作るものの前提をそろえること)です。聞かれることはおおむね決まっているので、先に答えを用意しておけば、1回の打ち合わせで多くのことが決まります。

この記事では、最初の打ち合わせで聞かれることの一覧、用意する資料のチェックリスト、1枚にまとめる事前メモの記入例、出る人、こちらから聞くこと、打ち合わせの後にすることを説明します。頼んでから公開までの全体の流れはホームページ制作を頼むときの流れに、制作会社に渡す依頼の文書はホームページ制作の提案依頼書(RFP)の書き方にまとめているので、ここでは打ち合わせの準備に絞ります。

「最初の打ち合わせ」には2つある

一口に最初の打ち合わせと言っても、契約の前と後では目的が違います。自分がどちらに臨むのかを先に確かめておきます。

契約の前の相談契約の後の最初の打ち合わせ
目的見積もりや提案を出してもらうため制作を始めるため(キックオフとも呼ばれる)
聞かれること目的、規模、予算、時期の大まかなところ目的と読者の深掘り、ページの中身、素材、日程の細部
決まること見積もりの前提進め方、双方の担当、日程表、最初の宿題
出る人窓口の担当者と、できれば決める人窓口の担当者、決める人、現場をよく知る人

契約の前の相談では、話した内容がそのまま見積もりの前提になります。ページの数や原稿・撮影の扱いをあいまいにしたままだと、あとで見積もりと中身が食い違います。契約の後の打ち合わせでは、決めたことがそのまま制作の土台になります。どちらの場合も、聞かれることへの答えを先に用意しておくのは同じです。

打ち合わせで聞かれること

制作会社が聞くことは、会社によって言い方は違っても、だいたい次の項目に収まります。

項目よく聞かれること答え方のこつ
事業と強み何をしている会社か、選ばれる理由は何かお客様から言われる評価を、そのままの言葉で
目的ホームページで何を増やしたいかいちばん大事なものを1つに絞る
見てほしい人誰が、どんな場面で見るか年代や立場より「何に困って探しているか」
比べられる相手お客様が一緒に見る会社・お店似せたくない相手も添える
載せる中身必要なページ、載せたい情報「必須」と「あればよい」に分ける
見た目好きな雰囲気、使い続けるロゴや色参考サイトと、よいと思った部分
今のサイト困っていること、残したいページ具体的な場面で(スマートフォンで電話番号が押せない、など)
原稿と写真誰が用意するか、手持ちはあるかできること・できないことを正直に
公開後の運用誰が、何を、どのくらい更新するか更新したい箇所を具体的に挙げる
ドメインとサーバー今あるか、誰の名義か、管理画面に入れるか分からなければ、契約書や請求書を探しておく
予算制作費と月額の考え方上限か幅で。税込か税別かも
時期公開したい日と、その理由開業日などの理由を添える
社内の体制窓口は誰か、最後に決めるのは誰か確認に何日かかるかも伝える

この中で、答えに詰まりやすいのが目的と予算です。

目的は、「問い合わせも、採用も、信用も」と並べると、どれにも効かないサイトになりがちです。順番を付け、いちばん大事なものを1つ決めておきます。予算は、言いにくくても幅で伝えます。予算が分からないと、制作会社は規模の違う案を出すしかなく、話が進みません。

分からないことは、分からないと伝えて構いません。その場で無理に決めるより、「社内で確かめて○日までに返事をします」と持ち帰るほうが、あとの手戻りを防げます。

用意する資料のチェックリスト

打ち合わせの前に、次のものを手元にそろえておきます。全部がそろっていなくても、あるものから出せば十分です。

  • 会社案内、パンフレット、よく使う営業の資料
  • 名刺とロゴのデータ(印刷用とウェブ用。どこにあるか分からなければ、探しておく)
  • 今のホームページのアドレスと、困っている点のメモ
  • ドメインとサーバーの契約の書類か、請求書(名義と契約先が分かるもの)
  • 参考にしたいサイトと、どこがよいと思ったかの表
  • お客様が比べる相手の会社・お店の名前
  • 載せたいページの案と、「必須」「あればよい」の区別
  • 手持ちの写真(店や事務所、人、商品、仕事の様子)
  • 予算の幅と、公開したい日・その理由
  • 決める人の予定(次の確認の日を押さえるため)

参考サイトの選び方と、よいと思った部分の書き分け方は参考サイトの選び方と伝え方で説明しています。

ドメインやサーバー、今のサイトの管理画面のパスワードは、打ち合わせの画面や資料に映したり、メールの本文に書いたりしないようにします。必要になったら、渡す方法を制作会社と決めてから渡します。まだ公表していない新事業や取引先の情報を話す場合は、先に秘密保持の約束を交わしておくと安心です(制作会社と秘密保持契約(NDA)を結ぶとき)。

事前に1枚にまとめるメモ(記入例)

聞かれることへの答えを、A4で1枚のメモにしておくと、打ち合わせの時間を質問のやりとりではなく、中身の相談に使えます。次の形をそのまま使えます。

項目記入例
会社と事業〇〇市で〇〇をしている、従業員〇〇名の会社
選ばれる理由お客様からよく「〇〇」と言われる
いちばんの目的〇〇の問い合わせを増やす
次に大事な目的〇〇の採用の応募者に、仕事の様子を伝える
見てほしい人〇〇に困って、〇〇を探している人
比べられる相手〇〇、〇〇(似せたくない相手:〇〇)
載せたいページ必須:〇〇、〇〇、〇〇/あればよい:〇〇
原稿と写真原稿は〇〇が用意。写真は〇〇を撮影したい
公開後の更新〇〇(お知らせなど)は社内で、それ以外は頼みたい
ドメイン・サーバー〇〇の名義(契約先:〇〇)。管理画面に入れるかは確認中
予算制作費は税込〇〇万〜〇〇万円。月額は別に相談したい
公開したい日〇〇月〇〇日(理由:〇〇)
窓口と決める人窓口:〇〇、決める人:〇〇。社内の確認に〇〇日ほどかかる

このメモは、打ち合わせの数日前に制作会社へ送っておくと、相手も質問を絞って臨めます。

打ち合わせに出る人

出る人役割
窓口の担当者制作会社とのやりとりをまとめる。打ち合わせの後の宿題を持つ
最後に決める人目的、予算、会社として伝えたいことを自分の言葉で話す
現場をよく知る人お客様に何をよく聞かれるか、仕事の実際を話す
公開後に更新する人(いれば)自分で直したい箇所と、使える時間を話す

特に大事なのが、最後に決める人です。担当者が聞いてきたことを後から社長が覆すと、日数も費用も増えます。出られない場合は、事前に考えを聞いてメモに入れ、打ち合わせの記録を必ず見てもらいます。社内の役割の分け方はホームページ制作の社内の担当者で説明しています。

こちらから聞いておくこと

打ち合わせは、聞かれるだけの場ではありません。制作会社の進め方を知る場でもあります。最後の時間に、次のことを聞いておきます。

  1. この後の進め方と、次に何がいつ届くか
  2. 制作会社の側の担当者は誰か。途中で代わることはあるか
  3. 連絡の手段(メール、チャット、電話)と、返事の目安の日数
  4. 自社の宿題は何で、いつまでに必要か
  5. デザインの確認は何回あり、修正は何回までか
  6. 原稿は誰が書き、どの形で渡せばよいか
  7. 打ち合わせの記録は、どちらが作って共有するか

オンラインで打ち合わせをする場合は、資料を画面に映して同じものを見ながら話すと、食い違いが減ります。録画するときは、始める前に相手の了解を取ります。

打ち合わせの後にすること

打ち合わせが終わったら、次の順で片付けます。

  1. 記録を受け取る(または作って送る):決まったこと、決まっていないこと、宿題、期限を分けて書く
  2. 記録の中身を確かめる:自分の理解と違う所があれば、その日のうちに伝える
  3. 宿題に社内の締め切りを付ける:制作会社への期限の2〜3日前を社内の締め切りにする
  4. 決める人に記録を見てもらう:出られなかった場合は特に
  5. 原稿や写真を出してもらう人に頼む:何を、いつまでに、どの形で

打ち合わせで話したことは、記録に残っていないと、後で「言った」「聞いていない」の行き違いになります。決まったことは、必ず文字で残します。

よくあるつまずき

  • 準備なしで臨み、宿題だけが増える:事前メモを1枚作るだけで、打ち合わせの中身が変わる
  • 社内の人がそれぞれ別の希望を話す:事前に希望をまとめ、窓口の担当者から伝える
  • 見た目の話ばかりで、目的が決まらない:目的と見てほしい人を先に話し、見た目はその後にする
  • ドメインの名義や管理画面の情報が分からない:契約書や請求書を探しておき、分からなければその旨を伝えて調べ方を相談する

Lapisデザインラボでは、最初にオンラインで60分ほどのヒアリングを行い、事業の内容や伝えたいことを伺っています。進め方はお問い合わせのページに載せています。

よくある質問

ホームページ制作の最初の打ち合わせは、どのくらいの時間がかかりますか。

制作会社や案件の大きさで変わるので、日程を決めるときに、どのくらいの時間を取ればよいかを先に聞いておきます。事業・目的・見てほしい人・予算・時期を1枚のメモにまとめて事前に送っておくと、限られた時間でも中身の濃い打ち合わせになります。

聞かれたことに答えられないときは、どうすればよいですか。

分からないことは、分からないと伝えて構いません。その場で無理に決めると、あとで覆って手戻りになります。「社内で確かめて○日までに返事をします」と期限を添えて持ち帰り、打ち合わせの後の宿題の一覧に入れてもらいます。

最初の打ち合わせには、社長も出たほうがよいですか。

最後に決める人は、できるだけ最初の打ち合わせに出てもらいます。目的や予算、会社として伝えたいことは、決める人の言葉で聞くのがいちばん確かです。出られない場合は、事前に決める人の考えを聞いてメモにし、打ち合わせの記録を必ず見てもらいます。

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