AIでホームページを作れるか|向く場面と会社のサイトで困ること

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いくつかの質問に答えるだけで、数分でホームページのたたき台ができる。AIの作成ツールが増え、「制作会社に頼まなくても、AIで作れるのでは」と考える経営者も多くなりました。実際、AIで作れる場面はあります。一方で、会社のホームページならではの困りごともあります。

この記事では、AIの作成ツールで会社のホームページを作ろうか考えている経営者と担当者に向けて、向いている場面と、困りやすい所を整理します。AIが書いた文章の確認、著作権、入力する情報の扱い、公開後の管理までまとめました。

AIの作成ツールでできること

今のAIの作成ツールでは、おおむね次のことができます。

できること内容
ページの構成の案業種や目的を答えると、ページの一覧とメニューを提案する
文章のたたき台会社の説明、サービスの紹介、よくある質問などの下書き
デザインの当てはめ用意された型に、色や写真を当てはめる
画像の生成挿絵や背景の画像を作る
公開ツールの中でそのまま公開する

ホームページを作る作業のうち、最初の形を作るところは、AIが大きく手伝ってくれるようになりました。

向いている場面

  • まずは試しに、小さなホームページを持ってみたい
  • イベントや期間限定の告知のように、短い期間だけ使うページ
  • 制作会社に頼む前に、自分の考えを形にしてみたい(構成や文章の下書きとして)
  • 原稿を書くのが苦手で、書き出しのきっかけがほしい

特に最後の使い方は、制作会社に頼む場合でも役立ちます。AIに下書きを作らせ、それを自分の言葉で直して原稿にすれば、原稿の用意が早く進みます(ホームページの原稿の書き方)。

会社のホームページで困りやすい所

1. 書かれた内容が事実かどうか

AIは、それらしい文章を作るのが得意ですが、その内容が自社の事実と合っているかは分かりません。創業の年、対応している地域、料金、資格や許認可など、事実と違うことが書かれていても、読んだ人には見分けがつきません。公開する前に、すべての文を自分で確かめる必要があります。

2. どの会社にも当てはまる文章になりやすい

AIの文章は、多くの会社に当てはまる無難な言い回しになりがちです。「お客様に寄り添い」「高品質なサービスを」のような言葉が並ぶと、ほかの会社との違いが伝わりません。自社にしか書けない出来事、お客様によく言われること、数字で言える事実を、自分で書き足します(会社のキャッチコピーの作り方)。

3. 写真

会社の信用を支えるのは、代表の顔、働く人、仕事の現場、建物の外観といった本物の写真です。AIが作った画像や素材の写真だけで組み立てると、実在する会社なのかが伝わりにくくなります。人や店舗の画像をAIで作ると、実際とは違う姿を見せることにもなります。

4. 著作権

文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」(令和6年3月)では、AIで作ったものでも、既存の著作物との類似性と依拠性が認められれば、著作権侵害になりうると整理されています。特定の作家の作品や、ほかの会社のロゴやサイトに似せるよう指示して作らせる使い方は避けます。ロゴをAIで作る場合の注意はAIで作ったロゴの著作権と商標で説明しています。

5. 入力する情報の扱い

ツールによっては、入力した内容をAIの学習に使うことがあります。個人情報保護委員会は、生成AIのサービスに個人情報を入力する場合の注意を呼びかけています。お客様や社員の個人情報、取引先の名前、公開していない数字は入力しないようにし、ツールの利用規約と設定を確かめてから使います。

6. ドメインと移し替え

作成ツールの中で作ったサイトは、そのツールの中でしか動かないことがあります。後で制作会社に頼んで作り直そうとしたとき、ページのデータをそのまま移せず、作り直しになることがあります。ドメインは自社の名義で取り、ツールの外でも使える形にしておくと、乗り換えのときに困りません(ドメインは誰の名義にするべきか)。ツールから別の作り方へ移るときの注意は作成ツールからの移行でまとめています。

7. 公開後の更新と管理

公開した後の更新、問い合わせフォームの動作の確認、ツールの料金の支払い、ドメインの更新は、自分で担うことになります。担当者が異動や退職をすると、ツールのログインの情報が分からなくなり、誰も直せないサイトが残ることもあります。

AIに下書きを頼むときの伝え方

AIに文章の下書きを頼むときは、伝える材料が多いほど、自社らしい下書きになります。

  • 会社の事実(業種、地域、創業の年、従業員の数、主なお客様)
  • お客様によく言われること、よく聞かれること
  • 大事にしていること、しないと決めていること
  • 見てほしい人と、見た後にしてほしいこと
  • 使ってほしくない言葉(大げさな言い回しなど)

材料が少ないと、AIは一般的な言い回しで埋めようとします。出てきた下書きは、そのまま使わず、事実を確かめながら自分の言葉に直していきます。

AIで作るか、制作会社に頼むか

考えることAIの作成ツールが向く制作会社が向く
目的まず持ってみる、短い期間の告知取引先や求職者の信用を得る、問い合わせを増やす
中身ページが少なく、内容が決まっている伝えたいことが多い、構成から相談したい
写真と原稿自分で用意できる撮影や原稿の整理も頼みたい
公開後自分で更新と管理ができる更新や保守も任せたい
費用最初の費用を抑えたい最初に費用をかけても、長く使えるものにしたい

どちらか一方に決める必要はありません。AIで下書きを作ってから制作会社に相談する、まずAIで小さく始めて事業が育ってから作り直す、という進め方もあります。自分で作るか頼むかの比べ方は自分で作るか、頼むかで説明しています。

AIで作るときの確認の一覧

公開する前に、次のことを確かめます。

  1. 会社名、所在地、代表者、電話番号など、事実の情報が正しいか
  2. 料金や対応の範囲など、約束にあたる内容が正しいか
  3. 自社にしか書けない内容が入っているか
  4. 写真は本物か。人の画像を使う場合は、載せてよいか確かめたか
  5. 既存の作品やほかの会社のサイトに似すぎていないか
  6. 問い合わせフォームが届くか。自動返信は正しいか
  7. ドメインは自社の名義か
  8. ツールのログインの情報を、会社として管理しているか

制作会社に頼むときもAIは使える

制作会社に頼む場合でも、AIは次のように役立ちます。

  • 伝えたいことを箇条書きにし、AIに文章の形に整えてもらってから、自分で直す
  • よくある質問の候補を出してもらい、実際に聞かれたものを選ぶ
  • 提案依頼書の項目を整理する(提案依頼書の書き方)

最後に事実を確かめ、自分の言葉に直すのは、どの場合でも人の仕事です。

Lapisデザインラボでは、AIで作った下書きをもとにしたご相談もお受けしています。制作の内容はサービスと料金をご覧ください。

よくある質問

AIのツールで会社のホームページは作れますか。

作れます。いくつかの質問に答えるだけでページの構成と文章、画像のたたき台を作ってくれるツールが増えています。試しに公開する小さなサイトや、イベントの告知のような短い期間のページには向いています。ただし、書かれた内容が事実かどうかの確認、会社らしさを出すための写真や文章の用意、公開後の更新と管理は、自分で担う必要があります。

AIが作った文章や画像をホームページに使っても、著作権の問題はありませんか。

文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」では、AIで作ったものでも、既存の著作物との類似性と依拠性が認められれば、著作権侵害になりうると整理されています。特定の作品や作家の名前を指示して似たものを作らせる使い方は避け、公開の前に、既存の作品に似すぎていないかを確かめます。

AIのツールに会社の情報を入力しても大丈夫ですか。

ツールごとに、入力した内容をどう扱うか(学習に使うかなど)が違います。個人情報保護委員会は、生成AIのサービスに個人情報を入力する場合の注意を呼びかけています。お客様や社員の個人情報、取引先の情報、公開していない数字などは入力しないのが安全です。使う前に、ツールの利用規約と設定を確かめます。

参考にした資料

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