ホームページの見積もりを下げたいとき|削ってよい項目と削らない項目

/ Lapisデザインラボ

ホームページの見積もりを取ってみたら、考えていた予算を大きく超えていた。そのとき、まず思いつくのは「もう少し安くなりませんか」と値引きを頼むことかもしれません。けれども、作業の中身を変えずに額だけを下げてもらうと、どこかの手間が見えないところで削られます。

見積もりを下げるときに大事なのは、何を削り、何を残すかを自分で決めることです。この記事では、届いた見積もりを項目ごとに分ける方法、削ってよい項目・条件付きで削れる項目・削らない項目の一覧、削る順番、値引きではなく範囲を変えて頼む伝え方、段階に分けて公開する組み方を説明します。

予算そのものの立て方は中小企業のホームページの予算の決め方で扱っています。ここでは、見積もりが届いた後に、どう下げるかに絞ります。

まず、見積もりを項目ごとに分ける

「ホームページ制作一式」とだけ書かれた見積もりでは、どこを削れば、いくら下がるのかが分かりません。まず制作会社に、項目ごとの内訳を出してもらいます。分けてもらう項目の例は次のとおりです。

  • 企画と設計(ページの構成、画面の設計図)
  • トップページのデザイン、下の階層のページのデザイン(1ページあたりの単価とページ数)
  • 組み立て(コーディング)とスマートフォンへの対応
  • 更新の仕組み(CMS)の組み込み
  • 原稿の作成、写真の撮影、素材の購入
  • 機能(予約、多言語、会員、外部のサービスとの連携)
  • 公開の作業、公開前の確認

内訳が出たら、それぞれの行に「必須」「あれば良い」「今回は無くてよい」の印を付けます。この印付けを社内で決める人と一緒にすると、後で「やはり要る」と戻ることが減ります。

削ってよい項目・条件付きの項目・削らない項目

見積もりの項目ごとに、削り方と、削ったときの影響をまとめました。

項目削り方削ったときの影響判断
ページの数必須のページだけで公開し、残りは後から足す載せる情報が一時的に減る削ってよい
演出・動き画面の動きや凝った見せ方を減らす見た目の印象が少し控えめになる削ってよい
機能予約や多言語は、外部のサービスで代わる使い勝手が外部のサービスに左右される削ってよい
下の階層のデザインページごとに作らず、共通の型を使うページごとの個性が出にくい条件付き
原稿自社で書き、整えだけ頼む社内の時間がかかる。公開が遅れることがある条件付き
写真手持ちの写真や素材写真を使う会社らしさが伝わりにくくなる条件付き
更新の仕組み更新の少ないページは、仕組みを入れないそのページの更新は頼むことになる条件付き
打ち合わせ回数を減らし、オンラインにする社内で意見をまとめる手間が増える条件付き
ドメインとサーバーの名義削らない制作会社名義だと、後で移すときに困る削らない
スマートフォンでの見やすさ削らない読む人の多くがスマートフォンで見る削らない
問い合わせの導線と受信の確認削らない問い合わせが届かないと、サイトの目的が果たせない削らない
データと権利の受け渡し削らない制作会社を変えるときに作り直しになる削らない
公開前の確認削らない表示の崩れやリンク切れが残る削らない

「削らない」の行は、どれも後から直すと高くつく、または取り返しがつかないものです。予算が足りないときほど、ここを残して、ほかを削ります。

削る順番

削る候補が多いときは、次の順に考えます。

  1. 後から足せるもの:ページの数、事例やお知らせの数、演出
  2. 自社で代われるもの:原稿、写真、ページの文章の入れ込み
  3. 外部のサービスで代われるもの:予約、決済、多言語の翻訳
  4. 作り方を変えるもの:一から作るのをやめ、型(テンプレート)を使う

最後の「作り方を変える」は、下げ幅がいちばん大きい一方で、会社に合わせた設計がしにくくなります。比較サイトの PRONIアイミツは、1〜10ページ程度の小規模なサイトで、テンプレートを使う作り方を5万〜15万円程度、オリジナルのデザインを15万〜30万円程度と紹介しています。差が大きいぶん、何を手放すのかを確かめてから選びます。

原稿や写真を自社で用意する方法も、よく挙げられます。バリュードメインの記事でも、画像や動画にフリーの素材を使ったり、自社でコンテンツを作ったりすれば費用を抑えられると書かれています。ただし、社内で原稿を書く時間が取れず、公開が遅れることもあります。社内の時間も費用の一つとして数えます(ホームページは自作か外注か)。

値引きではなく、範囲を変えて頼む

制作会社に下げる相談をするときは、「〇円安くしてください」ではなく、「この範囲に変えたら、いくらになりますか」と聞きます。

  • 悪い例:「予算が〇円なので、その額でお願いできませんか」
  • 良い例:「予算の上限は〇円です。事例のページは公開の後に足すことにし、原稿は自社で書きます。この範囲でいくらになるか、ほかに下げられる所があれば教えてください」

範囲を変えて頼むと、制作会社は手間を減らした分だけ額を下げられるので、品質を保ったまま話がまとまりやすくなります。予算の上限を正直に伝えると、制作会社の側から「この作り方なら収まる」と提案が出ることもあります。

段階に分けて公開する

予算が足りないときは、一度にすべてを作らず、段階に分けて公開する方法があります。

段階作るものねらい
第1段階トップ、事業・サービス、会社概要、問い合わせ、個人情報の扱い会社として最低限の情報を出し、問い合わせを受けられるようにする
第2段階事例、よくある質問、代表の挨拶比べている人の判断の材料を足す
第3段階採用、お知らせの仕組み、多言語目的に合わせて広げる

段階に分けるときは、最初の設計の段階で、後から足すページの置き場所とメニューの並びを決めておくことが大切です。後から足す前提が無いまま作ると、メニューやトップページの作り直しが要り、かえって費用がかかります。

安い作り方に乗り換える前に

見積もりが高いと、もっと安い作り方に乗り換えたくなります。テンプレートの制作、作成サービス、月額の制作など、安い作り方にはそれぞれの仕組みと気をつける点があります。比べるときは、作るときの費用だけでなく、3〜5年の合計と、やめるときにデータを持ち出せるかで比べます(安いホームページ制作の仕組み)。

ほかの会社にも見積もりを取って比べたいときは、同じ条件で依頼しないと比べられません。依頼の書き方はホームページの相見積もりの取り方で説明しています。

下げる前の確認リスト

  • 見積もりの内訳を、項目ごとに出してもらったか
  • 項目ごとに「必須」「あれば良い」「今回は無くてよい」の印を付けたか
  • 削らない項目(名義、スマートフォン、問い合わせ、権利、公開前の確認)を残しているか
  • 自社でやる作業に、社内の誰が、いつ時間を取るか決めたか
  • 後から足すページの置き場所を、最初の設計に入れてもらったか
  • 予算の上限を、制作会社に伝えたか

まとめ

  • 見積もりを下げるときは、値引きではなく、範囲を変えて頼む
  • まず内訳を出してもらい、項目ごとに必須かどうかの印を付ける
  • 後から足せるもの、自社で代われるもの、外部のサービスで代われるものの順に削る
  • 名義、スマートフォン、問い合わせ、権利、公開前の確認は削らない
  • 段階に分けて公開するなら、後から足す場所を最初の設計で決めておく

Lapisデザインラボの制作の範囲と料金はプランと料金にまとめています。

よくある質問

ホームページの見積もりが高いと感じたら、値引きを頼んでもよいですか。

頼むこと自体はできますが、作業の中身を変えずに額だけを下げてもらうと、どこかの手間が削られ、品質や対応に響くことがあります。ページ数や機能、原稿と写真の用意など、範囲を変えて下げる相談のほうが、中身を落とさずに済みます。

削ってはいけない項目はどれですか。

ドメインとサーバーの名義を自社にすること、スマートフォンでの見やすさ、問い合わせの導線とフォームの受信の確認、データと権利の受け渡し、公開前の確認です。ここを削ると、後から直すときにかえって費用がかかったり、取り返しがつかなくなったりします。

予算が足りないとき、ページを減らして公開しても大丈夫ですか。

大丈夫なことが多いです。会社概要、事業やサービスの紹介、問い合わせなど、必須のページで先に公開し、残りは翌月以降に足す形がよく取られます。最初の設計の段階で、後から足すページの置き場所を決めておくと、追加の費用も抑えられます。

参考にした資料

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