他社が作ったホームページの修正を頼むとき|引き受けてもらう条件
ホームページを作ってくれた制作会社と連絡が取れなくなった、対応が遅くなった、あるいは単に別の会社に頼みたくなった——理由はさまざまですが、「他社が作ったサイトの修正だけを、別の会社に頼みたい」という相談もあります。ただし、一から作るのとは違い、既存のサイトを引き継ぐ形の依頼には、独特の難しさがあります。
この記事では、他社が作ったホームページの修正を依頼する前に用意しておきたいもの、そして制作会社側が引き受けにくいと感じやすいケースをまとめます。
修正だけを別の会社に頼めるかどうかを左右するもの
サイトの修正を別の会社が引き受けられるかどうかは、「中身を直す技術があるか」だけでなく、「必要な情報や権限に手が届くか」にも左右されます。見た目をどう変えたいかという相談の前に、まず次の3つが揃っているかを確認します。
- ドメイン・サーバーの管理権限:サイトのアドレス(ドメイン)とサイトを置いている場所(サーバー)の契約者・管理者が誰で、ログインできる状態か
- CMSの管理画面:WordPressなど、文章や写真を更新する画面にログインできるID・パスワードがあるか
- サイトの元データ:デザインファイルやソースコードなど、表には出ない制作時のデータが手元にあるか、前の制作会社が保管しているか
用意しておくもの一覧
修正を相談する前に、次の表をもとに手元の状況を確認しておくと、相談がスムーズに進みます。
| 項目 | 確認すること | 無い場合の対応 |
|---|---|---|
| ドメインの管理権限 | 登録している会社(レジストラ)とログイン情報 | 登録状況を調べ、契約者の名義を確認する。詳しくはドメインの名義を参照 |
| サーバーの契約情報 | サーバー会社名、契約者、ログイン情報 | 契約者が前の制作会社名義になっていないか確認する。詳しくはサーバーとドメインの違いを参照 |
| CMSの管理画面 | ログインURL・ID・パスワード | 前の制作会社やサーバー会社に問い合わせて確認する |
| サイトの元データ | デザインファイル・ソースコードの保管場所 | 無ければ、公開されている画面から作り直す前提で相談する |
| 過去のやり取りの記録 | 契約書・見積書・メールのやり取り | 契約内容や納品物の範囲を確認する材料になる |
手元にある情報を整理する方法は、アカウントの棚卸しでも詳しく扱っています。
引き受けてもらいにくいケース
別の制作会社に修正を依頼しても、次のようなサイトは調査に時間がかかるため、断られたり、見積もりが高くなったりすることがあります。
- 独自に開発されたシステム:汎用的なCMSではなく、前の制作会社が独自に作った仕組みで動いているサイトは、中身を理解するところから始める必要があります
- 長期間更新されておらず古い技術で作られたサイト:現在主流でない技術で作られていると、同じ技術を扱える人材を確保しにくく、修正よりも作り直しを勧められることがあります。放置されたサイトの問題点は放置されたホームページのリスクでもまとめています
- ソースの出どころがはっきりしないサイト:使われている画像やテンプレートの利用許諾の範囲が分からないと、同じ素材を引き継いでよいか判断できません
これらに当てはまる場合でも、相談自体ができないわけではありません。現状のサイトを見てもらった上で、「部分的な修正で対応できるか」「作り直しが現実的か」を判断してもらう流れになります。
依頼するときの伝え方
修正を依頼する際は、見た目の希望だけでなく、次の情報もあわせて伝えると判断してもらいやすくなります。
- 前の制作会社にサイトを作ってもらった時期(おおよその年)
- 今回連絡できなくなった、または別の会社に頼みたいと考えた理由
- 用意できている管理権限・データの範囲(上の表のどこまで揃っているか)
- 直したい箇所と、その理由
遠方の制作会社に頼むか、近隣の制作会社に頼むかという選び方の違いは、地域の制作会社と遠方の制作会社の違いでも扱っています。
相談してから見積もりが出るまでの流れ
初めて相談する制作会社では、依頼内容を伝えてすぐに金額が決まるわけではありません。おおむね次のような順で進みます。
- 現状の確認:今のサイトのURL、使われているCMSや技術、直したい箇所を伝える
- 管理権限・データの確認:上の表にある項目のうち、どこまで手元にあるかを伝える
- 調査・見積もり:制作会社が実際の画面やソースを確認し、引き受けられる範囲と費用感を提示する
- 契約・着手:引き受けの範囲が決まったら契約を結び、作業に入る
この段階で、管理権限やデータが一部しか揃っていないことが分かっても、相談自体を断られるとは限りません。「ドメインの管理権限は確認できたが、CMSの管理画面のパスワードが分からない」といった状態でも、まず相談してみて、必要な手続きを一緒に整理してもらう進め方もあります。
修正の範囲によって依頼先が変わることもある
依頼したい内容によっては、ホームページ制作会社ではなく、サーバーやドメインの契約を扱う会社、あるいは元の制作会社が使っていたテンプレートの提供元に問い合わせた方が早く解決する場合があります。
- 文章や写真の差し替えだけであれば、CMSの管理画面が使える状態なら自社で対応できることもあります
- ドメインやサーバーの契約自体に関する相談(名義変更、更新手続きなど)は、ドメインの登録会社やサーバー会社への問い合わせが先になります
- デザインやレイアウトの変更、新しいページの追加は、ホームページ制作会社に依頼する内容になります
何を誰に相談すればよいか迷う場合は、まず「今のサイトで何に困っているか」を書き出し、管理権限の状況とあわせて制作会社に伝えると、適切な依頼先かどうかも含めて判断してもらいやすくなります。
まとめ
- 他社が作ったサイトの修正は、技術だけでなく「必要な権限やデータに手が届くか」も引き受けられるかどうかを左右する
- ドメイン・サーバーの管理権限、CMSの管理画面、元データを事前に確認しておく
- 独自システム・古い技術・出どころ不明のソースで作られたサイトは、調査に時間がかかり断られやすい
- 連絡できなくなった経緯や、用意できている情報の範囲を伝えると、相談がスムーズに進む
サイトの引き継ぎや修正のご相談はサービスと料金からご確認いただけます。
よくある質問
前の制作会社に連絡が取れない場合でも、別の会社に修正を頼めますか。
ドメインとサーバーの管理権限、CMSの管理画面にログインできる状態であれば、前の制作会社と連絡が取れなくても、別の会社に修正を依頼できる可能性があります。管理権限がどこにあるか分からない場合は、まずドメインの登録状況やサーバーの契約者情報を確認するところから始めます。
修正を頼む前に、どんな情報を用意しておくとスムーズですか。
ドメイン・サーバーの管理画面にログインできるID・パスワード、CMSの管理画面情報、サイトの元データ(デザインファイルやソースコード)があると話が早く進みます。何がどこにあるか分からない場合は、持っている情報を棚卸しした一覧を作ってから相談すると、引き受けられるかどうかの判断も早くなります。
どんなサイトだと、修正を断られやすいのですか。
独自に開発されたシステムで仕組みが外から分かりにくいもの、長期間更新されておらず古い技術で作られているもの、ソースの出どころ(素材やテンプレートの利用許諾)がはっきりしないものは、調査に時間がかかるため断られやすくなります。引き受けてもらえるかどうかは、まず現状のサイトを見てもらった上での判断になります。