移転・社名変更のときにホームページで直すところ

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事務所の移転や社名の変更が決まると、登記や取引先への連絡、引っ越しの準備に追われ、ホームページは後回しになりがちです。ところが、お客様が最初に新しい住所や社名を確かめるのは、たいていホームページと地図の店舗情報です。直し漏れが一つでもあると、古い住所に来てしまう、名前で検索しても見つからない、といった困りごとが起きます。

この記事では、移転と社名の変更のときに、ホームページとその周りで直す場所を一覧にし、漏れを防ぐ順番をまとめます。社名に合わせてドメインを変えるかどうかの考え方も説明します。登記や役所への届け出の手続きは、ここでは扱いません。

直す場所の一覧

ホームページの中

場所移転社名変更
会社概要・事務所の案内住所、電話、FAX社名、代表者名の肩書き
すべてのページの下の欄(フッター)住所、電話社名、著作権の表示
アクセスのページ・地図地図、最寄り駅、駐車場の案内―
ロゴ・サイトの名前―ロゴ、ページの題名、ブラウザのタブの名前
特定商取引法に基づく表記住所、電話事業者の名前
プライバシーポリシー住所(問い合わせの窓口)事業者の名前
問い合わせフォームの自動返信署名の住所、電話署名の社名
採用のページ勤務地社名
載せている PDF(会社案内、申込書など)住所社名

見落としやすいのは、フッター、自動返信のメール、PDFです。トップの会社概要だけ直して、すべてのページの下の欄に古い住所が残っている、ということがよくあります。ネットで物を売っている場合、特定商取引法の表記の住所と事業者の名前は、必ず新しいものに直します(載せる項目は特定商取引法に基づく表記の書き方、プライバシーポリシーはホームページのプライバシーポリシーの書き方)。

ホームページの外

場所直すこと
Googleビジネスプロフィール(地図の店舗情報)住所・社名。手順は Google のヘルプに沿って進める
ポータルサイト・業界団体・商工会議所などの掲載住所・社名・リンク先
SNS のプロフィール住所・社名・表示名
名刺・封筒・会社案内・看板住所・社名・ロゴ
請求書・見積書の書式、メールの署名住所・社名
ドメインの登録情報登録者の住所・組織名
サーバー・広告など各サービスの契約者の情報住所・社名

Google のヘルプでは、オーナー確認の後にビジネスの拠点の住所が変わった場合は、オーナー確認をもう一度行う必要があるとされています。移転の当日に慌てて直そうとせず、Google のヘルプで手順を見て、時間に余裕を持って進めます。

ドメインの登録情報も忘れがちです。JPRS のよくある質問では、社名を変えて登録組織名を変えたいときは、記載事項変更の申請を使い、申請の方法はドメインを管理している事業者に確かめるとされています。

移転のときの順番

  1. 移転の1か月ほど前:トップに「移転のお知らせ」を載せる。新しい住所、移転の日、旧住所での最後の営業日を書く
  2. 紙のものを用意する:名刺、封筒、会社案内を新しい住所で作る(名刺の作り直しは名刺デザインで決めることも参考に)
  3. 移転の日:ホームページの住所、地図、フッター、特定商取引法の表記を一斉に切り替える。外のサービスの住所も同じ日に直す
  4. 移転の後:アクセスのページに「旧住所から移転しました」と、しばらく残しておく
  5. 郵便:日本郵便の転居・転送サービスに届けておく。転送の期間は、届け出た日から1年間とされています(2026年10月時点の日本郵便の案内)

切り替えの日をそろえることが大切です。ホームページは新しい住所なのに、地図は古い住所のまま、という状態がいちばんお客様を迷わせます。

社名変更のときに考えること

社名の変更では、住所よりも直す範囲が広くなります。ロゴやサイトの名前、ページの題名まで変わるためです。

  • ロゴと色:社名だけ入れ替えるのか、ロゴから作り直すのか
  • サイトの名前と題名:ブラウザのタブや検索の結果に出る名前
  • 旧社名の案内:「【旧社名】は【日付】に【新社名】に社名を変更しました」と、会社概要などに残す
  • ドメイン:今のドメインを使い続けるか、新しい社名のドメインに移るか

旧社名で探してくる取引先やお客様もいるので、旧社名を書いた案内はしばらく残しておきます。

社名変更とドメイン

社名を変えても、ドメインを変える決まりはありません。今のドメインを使い続け、登録情報の組織名だけ直すことができます。新しいドメインに移る場合と比べると、次のようになります。

今のドメインを使い続ける新しい社名のドメインに移る
手間登録情報の変更だけサイトとメールの移し替え、転送の設定
メールアドレス変わらない変わる。取引先への連絡が要る
社名との一致ずれるそろう

.co.jp の場合

.co.jp などの属性型のドメインは、原則として1つの組織に1つです。JPRS の「1組織1ドメイン名制限緩和」では、社名の変更のときに、変更前に登録していたドメインを続けて使いながら、もう1つ .co.jp のドメインを登録できるとされています。社名の変更の6か月前から仮登録をすることもできます。この緩和は、2014年2月17日以降の社名の変更で、その事実が客観的かつ公に確かめられる場合に限られます。ドメインの取り方は会社のドメインの取り方で説明しています。

新しいドメインに移るときの進め方

  1. 新しいドメインを会社の名義で取る
  2. 新しいドメインでサイトとメールを用意する
  3. 古いドメインのページから、新しいドメインの同じページへ転送する
  4. 取引先とお客様に、新しいメールアドレスを知らせ、古いアドレスへのメールを新しいアドレスへ転送する
  5. 古いアドレスで登録しているサービスのログインを変える

Google の検索セントラルでは、サイトを移すときの転送は、できるだけ長く、一般的には1年以上残すことを勧めています。転送を続けるには古いドメインが要るので、**古いドメインはすぐには手放しません。**手放すときのリスクはホームページを閉じるときで説明しています。

直し漏れを防ぐチェックリスト

  • サイト内を旧住所・旧社名で検索して、残っている場所を洗い出した
  • フッター、自動返信のメール、PDF を直した
  • 特定商取引法の表記とプライバシーポリシーを直した
  • 地図の店舗情報、ポータル、SNS を同じ日に直した
  • ドメインやサーバーなど各サービスの登録情報を直した
  • 旧住所・旧社名の案内を、しばらく残すことにした

Lapisデザインラボでは、社名やロゴの変更にあわせて、ロゴ・名刺の作り直しを制作のプランで、ホームページの作り直し(リニューアル)を個別のお見積りでお受けしています。

よくある質問

移転のとき、ホームページはいつ直せばよいですか。

移転の1か月ほど前に「移転のお知らせ」を載せ、新しい住所で営業を始める日に、会社概要やアクセスの地図などを一斉に新しい住所に切り替えるのが分かりやすい進め方です。切り替えた後も、しばらくは「旧住所から移転しました」という案内を残しておくと、古い住所を見て来る人が迷いません。

社名を変えたら、ドメインも変えるべきですか。

必ずしも変える必要はありません。今のドメインを使い続けながら、ドメインの登録情報の組織名だけを新しい社名に直すこともできます。新しい社名のドメインに移る場合は、古いドメインから新しいドメインへの転送を長く続け、古いドメインはすぐには手放さないようにします。

社名を変えたとき、.co.jp のドメインはどうなりますか。

JPRS の「1組織1ドメイン名制限緩和」では、社名の変更のときに、変更前に登録していた .co.jp などのドメインを続けて使いながら、もう1つ .co.jp のドメインを登録できるとされています。社名の変更の6か月前から仮登録をすることもできます。手続きは、ドメインを管理している事業者に確かめます。

参考にした資料

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