ホームページの「よくある質問」の作り方|質問の集め方と並べ方
ホームページの「よくある質問」のページは、問い合わせの前に読む人の疑問に答え、同じ質問に何度も答える手間を減らすためのページです。ところが、思いついた質問を並べただけのページでは、本当に聞きたいことが見つからず、結局は電話やメールで問い合わせが来ます。
この記事では、「よくある質問」のページを、質問の集め方・選び方・分類と並べ方・答えの書き方の順に説明します。業種を問わず使える質問の例と、公開した後の更新の決め方、検索結果での表示についての Google の案内(2026年5月の変更)もまとめます。
質問の集め方
よくある質問の材料は、社内にすでにあります。想像で質問を作るのではなく、実際に聞かれたことを集めるのが出発点です。
| 集める先 | 集め方 |
|---|---|
| 問い合わせのメール・フォーム | 過去半年〜1年分を読み、同じ内容の質問を数える |
| 電話の記録 | 受付の担当者に、よく聞かれることを書き出してもらう |
| 営業・現場の担当者 | 見積もりや契約の前に、毎回説明していることを聞く |
| 契約後のやりとり | 契約した後に「知らなかった」と言われたこと |
| 口頭での相談 | 店頭や窓口で、初めての人がよく聞くこと |
集めるときは、聞かれた言葉のまま書き留めます。社内では「解約」と呼んでいても、お客様は「やめたいとき」と聞いてくるかもしれません。読む人が使う言葉で質問を書くと、ページの中で探しやすくなります。
質問の選び方
集めた質問を、すべて載せる必要はありません。次の基準で選びます。
- 何度も聞かれる質問:数の多いものから載せる
- 申し込みの前に迷う質問:料金・期間・流れ・キャンセルなど、決める前に知りたいこと
- 誤解されやすい点:含まれるもの・含まれないもの、対応していない地域など
- 答えが短く書ける質問:答えが長くなるものは、別のページ(料金・流れ・会社概要など)に書き、よくある質問からはそのページに案内する
逆に、載せないほうがよい質問もあります。
- 一人ひとりの事情で答えが変わる質問(「うちの場合はいくらですか」など)
- 答えが頻繁に変わる質問(キャンペーンの内容など)
- 社内の事情を説明しなければならない質問
よくある質問の例(業種を問わず使えるもの)
多くの業種で聞かれる質問の例です。自社の言葉に直して使います。
| 分類 | 質問の例 |
|---|---|
| 料金 | 料金はいくらですか/見積もりは無料ですか/追加の費用がかかるのはどんなときですか/支払い方法は何がありますか |
| 申し込み・流れ | 申し込みから始まるまで、どれくらいかかりますか/何を用意すればよいですか/相談だけでもできますか |
| サービスの中身 | どこまで対応してもらえますか/対応している地域はどこですか/土日や夜も対応していますか |
| 変更・キャンセル | 予約の変更はできますか/キャンセルの費用はかかりますか/途中でやめることはできますか |
| その後 | 終わった後に不具合があったらどうなりますか/保証はありますか |
| 会社について | どんな会社ですか/実際に会って相談できますか |
分類と並べ方(ページの構成)
質問が10問を超えたら、分類して見出しを付けます。
- ページの最初に分類の一覧を置く:「料金について」「申し込みについて」のように並べ、押すとその分類に移れるようにする
- 分類の中は、よく聞かれる順に並べる:数の多い質問を上に
- 分類の順番は、読む人の検討の順に:サービスの中身 → 料金 → 申し込み・流れ → 変更・キャンセル → その後
- 最後に問い合わせの案内を置く:「ここに無いご質問は、お問い合わせからどうぞ」と、問い合わせフォームや電話番号へ案内する
質問を押すと答えが開く形(アコーディオン)は、スマートフォンで一覧しやすい一方、ページ内の検索で答えの文字が見つからないことがあります。質問の数が少ないうちは、質問と答えをそのまま並べる形でも十分です。
答えの書き方
答えは、次の順で書くと読みやすくなります。
- 結論を最初の一文で:「できます」「かかりません」「3週間ほどです」
- 条件や例外を続ける:「ただし、〇〇の場合は〜」
- 詳しいページに案内する:「詳しくは料金のページをご覧ください」とリンクする
| 悪い例 | よい例 |
|---|---|
| 「お客様の状況によって異なりますので、お気軽にご相談ください」 | 「多くの場合2〜3週間です。原稿と写真がそろっていれば早くなります。詳しくは制作の流れのページをご覧ください」 |
| 質問をそのまま言い換えただけの答え | 数字・期間・条件を具体的に書いた答え |
「状況によって異なります」で終わる答えは、読んだ人が結局問い合わせることになります。幅のある答えでも、よくある場合の目安と、変わる条件を書きます。料金や期間の数字は、料金のページや契約の内容と食い違わないように、変えたときは両方を直します。
公開した後の更新
よくある質問は、作って終わりではありません。
- 問い合わせの記録を見て足す:3か月や半年に1回、問い合わせで新しく多く聞かれた質問を足す
- 料金や制度を変えたら、同じ日に直す:料金のページだけ直して、よくある質問に古い金額が残るのが一番多い失敗
- 担当を決める:誰が見直すかを決めておく
検索結果での表示について
よくある質問のページに、Google 向けの構造化データ(ページの内容を検索エンジンに伝える決まった書き方)を入れることがあります。よくある質問のリッチリザルト(検索結果に質問と答えを展開して見せる表示)は、Google 検索セントラルのブログ(2023年8月)で、よく知られた信頼のおける政府や医療のウェブサイトに限って表示すると案内され、さらに Google 検索セントラルの変更履歴では、2026年5月7日以降は Google 検索に表示されなくなったとされています(関連の説明のページも2026年6月に削除)。構造化データを入れても検索結果に質問が並ぶことはないので、ページを読む人のために作ることを優先します。
作る前のチェックリスト
- 問い合わせの記録や担当者の話から、実際に聞かれた質問を集めた
- 質問を、お客様が使う言葉で書いた
- 10問を超えたら分類し、最初に分類の一覧を置いた
- 答えの最初の一文で結論を書いた
- 料金・期間・条件が、ほかのページと食い違っていない
- 最後に問い合わせの案内を置いた
- 見直す時期と担当を決めた
問い合わせのフォームそのものの作り方は問い合わせフォームの項目の決め方、ほかのページの原稿の用意はホームページの原稿の書き方とテンプレートを参照してください。会社のサイトに載せるページ全体の考え方は会社のホームページに載せる項目の一覧にまとめています。
まとめ
よくある質問のページは、実際に聞かれた質問を、聞かれた言葉のまま集めるところから作ります。よく聞かれる順・検討の順に分類して並べ、答えは結論から書いて、詳しいページへ案内します。料金や条件を変えたら同じ日に直し、問い合わせの記録を見て定期的に足していきます。
Lapisデザインラボの月額のサポートでは、よくある質問の文章の差し替えなどの更新もお受けしています。内容は月額サポートをご覧ください。
よくある質問
「よくある質問」の質問は、どうやって集めればよいですか。
実際に届いた問い合わせのメール・電話の記録・問い合わせフォームの内容、営業や受付の担当者が繰り返し答えていること、見積もりや契約の前に聞かれることから集めます。想像で質問を作るより、実際に聞かれたことを、聞かれた言葉のまま拾うほうが、読む人の疑問に合います。
よくある質問は、何問くらい載せればよいですか。
決まった数はありません。まずは実際によく聞かれる10〜20問程度から始め、問い合わせの記録を見ながら足していくのが現実的です。数が多くなったら、料金・申し込み・サービスの中身などに分類し、見出しで探せるようにします。
よくある質問の構造化データを入れると、検索結果に質問が表示されますか。
表示されません。Google検索セントラルの変更履歴では、よくある質問のリッチリザルト(検索結果に質問と答えを展開して見せる表示)は2026年5月7日以降Google検索に表示されなくなったとされ、2023年8月からはすでに政府や医療のサイトに限られていました。検索結果での見え方ではなく、ページを読む人のために作ります。