ホームページの免責事項とサイトポリシーの書き方

/ Lapisデザインラボ

会社のホームページを作るとき、ページの下の欄に「サイトポリシー」「免責事項」を置くかどうかで迷うことがあります。ほかの会社のサイトにあるから置いたほうがよさそうだ、と感じても、何を書けばよいのか、書いたことにどこまで意味があるのかは分かりにくいところです。

この記事では、サイトポリシー・免責事項・利用規約・プライバシーポリシーの違いを整理し、サイトの種類ごとに何が要るかの目安と、サイトポリシーに載せる項目、一般的な文例をまとめます。リンク先についての免責の書き方と、消費者と取引するサイトで気をつけたい決まりにも触れます。

なお、ここで紹介する文例は一般的な形の例で、個別の事情に合わせた法律の助言ではありません。取引の条件や責任の範囲を定める文書は、弁護士などの専門家に確かめてもらってください。

4つの文書の違い

まず、似た名前の文書の役割を分けておきます。

文書役割法律との関係
サイトポリシーサイトの使い方についての会社の方針(著作権、リンク、推奨の環境、免責など)をまとめたもの法律が載せる事項を定めた文書ではなく、会社の方針を示すもの
免責事項載せた情報やリンク先について、会社が責任を負う範囲の考え方を示したものサイトポリシーの1項目として置くことが多い
利用規約会員登録、販売、予約などで、利用者と取引をするときの条件を定めたもの取引の契約の内容になりうる
プライバシーポリシー個人情報の取り扱いを示したもの個人情報保護法で公表などが求められる事項がある

プライバシーポリシーの書き方はホームページのプライバシーポリシーの書き方で、ネットで販売するときの表記は特定商取引法に基づく表記の書き方で扱っています。ここでは、サイトポリシーと免責事項を中心に見ていきます。

サイトの種類ごとに要るかの目安

サイトの種類サイトポリシー・免責事項利用規約プライバシーポリシー
会社の紹介だけのサイトあると行き違いを防げる通常は要らない個人情報を取らないなら、方針として置く
問い合わせフォームのあるサイトあると行き違いを防げる通常は要らない置く
コラムや解説記事を載せるサイト置く(情報の扱いを示す)通常は要らない置く
ネット販売・予約・会員登録のあるサイト置く置く置く

利用規約は、取引をするサイトで必要になる文書です。民法には「定型約款」の決まりがあり、不特定多数の相手と画一的な取引をする場合に、あらかじめ用意した条項の総体を契約の内容とする仕組みが定められています(民法第548条の2)。どのような条件で契約の内容になるかには決まりがあるので、利用規約を作るときは専門家に相談してください。

サイトポリシーに載せる項目と文例

サイトポリシーには、次のような項目を載せます。会社の事情に合わせて、要るものだけを選びます。

項目書くこと
著作権サイトの文章・写真・ロゴの権利がだれにあるか、無断で使わないでほしいこと
リンク自社のサイトへのリンクの扱い、リンク先のサイトについての考え方
免責載せた情報の正確さ、内容の変更や公開の中断についての考え方
推奨の環境表示を確かめたブラウザなど(必要な場合だけ)
個人情報プライバシーポリシーへの案内
改定内容を変えることがあること、改定した日

文例は、たとえば次のような形です。

著作権について 当サイトに掲載している文章・写真・ロゴなどの著作権その他の権利は、当社または正当な権利を持つ第三者に帰属します。私的な利用など法律で認められる場合を除き、無断で複製・転載・改変することはご遠慮ください。

著作権は、表示をしなくても生じます。著作権法第17条第2項では、著作者の権利を持つのにいかなる方式も要らないとされています。サイトの下の欄に「Copyright」の表示を入れるのは、権利がだれにあるかを示す意味合いのもので、表示がないから権利がない、ということではありません。自社のサイトの文章をほかのサイトに使われたときや、ほかのサイトを参考にするときの線引きはホームページの文章の著作権にまとめています。

免責事項の書き方と文例

免責事項では、主に次の3つについての考え方を書きます。

  1. 載せた情報の正確さ:正確な情報を載せるよう努めているが、内容を保証するものではないこと
  2. 内容の変更・公開の中断:予告なく内容を変えたり、公開を止めたりすることがあること
  3. リンク先のサイト:リンク先のサイトの内容は、そのサイトの運営者の責任で管理されていること

文例は、たとえば次のような形です。

免責事項 当サイトの情報は、正確な内容を掲載するよう努めておりますが、その正確性や完全性を保証するものではありません。掲載している情報は予告なく変更または削除することがあります。商品・サービスの価格や条件は、お申し込みの際に改めてご確認ください。

ここで気をつけたいのが、「当サイトの利用により生じたいかなる損害についても一切の責任を負いません」のような書き方です。ネットで販売や申し込みを受けるなど、消費者と契約をする場面では、消費者契約法の決まりがかかります。同法第8条では、事業者の債務不履行や不法行為によって消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項は無効とされています。また、責任の一部を免除する条項でも、事業者側の重大な過失を除く過失(軽い過失)の場合にだけ適用されることを明らかにしていないものは無効とされています(同条第3項)。

つまり、取引のあるサイトでは、強い言葉で責任を否定しておけば安心、というわけにはいきません。責任の範囲を定めたいときは、免責事項ではなく利用規約の中で、専門家に確かめながら書くのが安全です。

リンクの免責とリンクの方針

リンクについては、2つの向きを分けて書きます。

自社のサイトからほかのサイトへのリンクは、リンク先の内容が自社の管理の外にあることを示します。

当サイトからリンクしている外部のサイトの内容は、それぞれのサイトの運営者が管理しているものです。リンク先のサイトのご利用にあたっては、各サイトの規約等をご確認ください。

ほかのサイトから自社のサイトへのリンクは、受け入れるかどうか、どのように張ってほしいかの方針を示します。

当サイトへのリンクは、原則として自由です。ただし、当社のロゴ画像をリンクに使うことはご遠慮ください。また、当サイトのページをほかのサイトの枠の中に表示するなど、当社のページと誤解されるおそれのある形でのリンクはお控えください。

ロゴの画像は、リンクとは別に、使ってよい場面を決めておくと扱いやすくなります。

書き方で避けたいこと

避けたいこと理由代わりにすること
ほかの会社のサイトポリシーをそのまま写す文章にも著作権がある。自社の実態と合わない記述が残る項目の立て方だけ参考にし、自社の言葉で書く
実態と違うことを書く解析ツールを使っているのに「情報を集めていない」と書くなど、信頼を損ねる使っているツールや取っている情報を確かめてから書く
「一切責任を負わない」と強く書く取引のあるサイトでは、消費者契約法で無効とされる条項がある責任の範囲は利用規約で、専門家と決める
改定した日を入れないいつの時点の方針か分からない制定日と改定日を書く

解析ツールなどで利用者の情報を外部に送っている場合は、電気通信事業法の外部送信規律にかかるかどうかも確かめます(ホームページの外部送信規律)。

置き方と見直し

サイトポリシーと免責事項は、すべてのページの下の欄(フッター)からリンクを張っておくのが一般的な置き方です。サイトポリシーの中に免責事項を1項目として入れれば、ページは1枚で済みます。

見直しは、次のようなときにします。

  • 問い合わせフォーム、ネット販売、予約などの機能を足したとき
  • 解析ツールや広告のタグを足したとき
  • 社名や所在地が変わったとき

公開前のチェックリスト

  • サイトの種類に合わせて、要る文書(サイトポリシー・利用規約・プライバシーポリシー)を決めた
  • 著作権・リンク・免責・個人情報への案内・改定の項目を入れた
  • ほかのサイトの文章を写さず、自社の実態に合わせて書いた
  • 「一切責任を負わない」のような強い言い切りを避けた
  • 取引のあるサイトでは、利用規約を専門家に確かめてもらった
  • 制定日・改定日を入れ、フッターからリンクを張った

まとめ

  • サイトポリシーと免責事項は、サイトの使い方についての会社の方針を示す文書
  • 取引をするサイトでは、取引の条件を定める利用規約を別に用意する
  • 免責事項は、情報の正確さ・変更や中断・リンク先の3つを、控えめな言葉で書く
  • 消費者と契約する場面では、責任の全部を免除する条項などは消費者契約法で無効とされる

Lapisデザインラボでホームページを作る場合は、サイトポリシーやプライバシーポリシーのページの置き場所と、文書を差し替えやすい作りも含めて相談できます。内容はプランと料金をご覧ください。

よくある質問

会社のホームページに免責事項は必ず要りますか。

プライバシーポリシーや特定商取引法に基づく表記のように、法律が載せる事項を定めているものとは性格が違い、サイトの使い方についての会社の方針を示す文書です。情報を載せるだけのサイトでも、載せた情報の扱いやリンク先についての考え方を示しておくと、問い合わせや行き違いを減らせます。

「一切の責任を負いません」と書いておけば安心ですか。

そうとは限りません。消費者契約法では、事業者の損害賠償の責任の全部を免除する契約の条項などは無効とされています。ネットで販売や申し込みを受けるサイトで責任の範囲を定めるときは、利用規約として作り、弁護士などの専門家に確かめてもらうのが安全です。

ホームページに利用規約は必要ですか。

会社の紹介や問い合わせの受付だけのサイトなら、サイトポリシーで足りることが多いです。会員登録、ネット販売、予約、サービスの提供などで利用者と取引をするサイトでは、取引の条件を定める利用規約を用意します。

参考にした資料

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