ホームページの代表挨拶の書き方|長さ・構成・写真
ホームページを作るとき、多くの会社が「代表挨拶」のページを用意します。けれども、いざ書こうとすると「何を書けばいいのか分からない」「ありきたりな文章しか出てこない」と手が止まりがちです。どの会社にも当てはまるような決まり文句を並べると、読んだ人には何も残りません。
この記事では、代表挨拶を書く経営者と、書くのを手伝う担当者に向けて、構成の型、長さの目安、書き出しと締めくくりの例、写真の選び方を説明します。読まれない代表挨拶になりやすい書き方と、代表が書く時間を取れないときの進め方もまとめました。
代表挨拶は誰が読むのか
代表挨拶を読むのは、主に次の人たちです。
| 読む人 | 知りたいこと |
|---|---|
| 取引を考えている相手 | どんな考えの人が経営しているか。長く付き合えるか |
| お客様 | 頼んで大丈夫か。どんな姿勢で仕事をしているか |
| 求職者 | どんな人の下で働くことになるか。会社はどこへ向かうのか |
| 金融機関 | 事業に対する考え方と、これからの計画 |
どの人も、「この会社の代表はどんな人か」を知ろうとしています。会社概要が事実を並べるページなら、代表挨拶は人と考えを伝えるページです。
構成の型
代表挨拶は、次の4つの段落で組み立てると書きやすくなります。
| 段落 | 書くこと | 目安の長さ |
|---|---|---|
| 1. 始まり | 事業を始めた理由、きっかけになった出来事 | 100〜200字 |
| 2. 大事にしていること | 仕事で譲れないこと、その理由 | 150〜250字 |
| 3. 約束 | お客様や取引先に何を約束するか | 100〜200字 |
| 4. これから | 目指すこと、地域や業界への思い | 100〜150字 |
全体で400〜800字程度に収まります。スマートフォンで数回スクロールして読み終わる長さです。
段落ごとの書き方
1. 始まり
「当社は〇〇年に設立し」から始めると、沿革の繰り返しになります。代わりに、事業を始めたきっかけを書きます。
例:前の職場で、雨漏りの修理を何度頼んでも直らないというお客様の家に伺ったことがあります。原因を突き止めずに表面だけを直す工事が繰り返されていました。原因から直す会社をつくろうと決めたのが、当社の始まりです。
2. 大事にしていること
「誠実」「丁寧」のような言葉だけで終わらせず、それが実際の仕事でどう表れているかを書きます。
例:工事の前に必ず、傷みの原因と、直さなくてよい所をお伝えしています。必要の無い工事をおすすめしないことが、長いお付き合いにつながると考えているからです。
3. 約束
お客様や取引先に何を約束するかを、できることの範囲で書きます。守れない約束や、根拠の無い「地域で一番」のような言葉は書きません。景品表示法では、商品やサービスの内容を実際より著しく良いと見せる表示が禁じられています。
4. これから
これから目指すことを書きます。大きな夢でも、身近な目標でも構いません。
例:これからも、この町の家を長く守る会社でありたいと考えています。
4つの段落をつなげた例
外壁塗装の会社を例に、4つの段落をつなげると次のようになります。そのまま使わず、自分の会社の出来事と言葉に置き換えてください。
前の職場で、雨漏りの修理を何度頼んでも直らないというお客様の家に伺ったことがあります。原因を突き止めずに、表面だけを直す工事が繰り返されていました。原因から直す会社をつくろう。そう決めたのが、当社の始まりです。
私たちは工事の前に必ず、傷みの原因と、今は直さなくてよい所をお伝えしています。必要の無い工事をおすすめしないことが、結局はお客様との長いお付き合いにつながると考えているからです。
お見積りの内訳は、項目ごとに分けてお出しします。分からない言葉があれば、何度でもお尋ねください。工事の後も、気になることがあればご連絡をいただければ伺います。
これからも、この町の家を長く守る会社でありたいと考えています。外壁や屋根のことで気になることがあれば、まずはお気軽にご相談ください。
このくらいの長さで、始まり、大事にしていること、約束、これからが一通り伝わります。
書き出しと締めくくり
| 場面 | 避けたい例 | 置き換えの例 |
|---|---|---|
| 書き出し | 「平素より格別のご高配を賜り…」 | 事業を始めたきっかけから書き始める |
| 書き出し | 「当社のホームページをご覧いただきありがとうございます」 | 読む人の困りごとに触れる一文から始める |
| 締めくくり | 「今後ともご指導ご鞭撻のほど…」 | 読む人への約束や、気軽に相談してほしいという一言 |
季節のあいさつや手紙の決まり文句は、ホームページでは要りません。1年中同じ文章が表示されるので、季節の言葉はかえって不自然になります。
写真の選び方
- 顔がはっきり分かる、明るい写真にする
- 今の代表の姿を載せる(何年も前の写真は避ける)
- 正面を向いたスーツの写真のほか、現場や店先に立つ写真も事業の雰囲気が伝わる
- 背景が散らかっていないか確かめる
- 写真の下に、役職と氏名を添える
撮影を頼むときの伝え方は写真撮影を頼むときの伝え方で説明しています。
読まれない代表挨拶の特徴
- どの会社にも当てはまる:「お客様第一」「地域に貢献」だけで、具体的な話が無い
- 長すぎる:会社の歴史をすべて書き、事業の説明まで入っている
- 難しい言葉が多い:経営の用語や四字熟語が並び、人柄が見えない
- 古いまま:代表が交代したのに、前の代表の挨拶が残っている
- 写真が無い:誰が書いたのかが伝わらない
代表が書く時間を取れないとき
代表が自分で書くのが一番ですが、忙しくて時間が取れないこともあります。その場合は、次の進め方が現実的です。
- 担当者が、代表に15〜30分話を聞く(始まり、大事にしていること、約束、これからの4つを質問する)
- 聞いた話をそのまま文章にする。代表の口ぐせや言い回しを残す
- 代表に読んでもらい、言っていないことや言い過ぎを直してもらう
話し言葉をもとにした文章は、代表の人柄が伝わりやすくなります。制作会社に取材を頼める場合もあります。
採用向けに書き分けるとき
採用のページにも代表のメッセージを載せる場合は、同じ文章を使い回さず、求職者に向けて書き分けます。
- どんな人と一緒に働きたいか
- 入社した人に何を任せたいか、どう育ってほしいか
- 会社がこれからどこへ向かうのか
求職者は「この人の下で働きたいか」を読み取ろうとしています。お客様向けの挨拶より、少し踏み込んだ本音を書くと伝わります。
公開した後の見直し
代表挨拶は、代表の交代や事業の大きな変化があったときに書き直します。そのほか、年に一度、会社概要と合わせて読み直し、今の考えと合っているかを確かめると、古い言葉が残るのを防げます。
代表挨拶は、ホームページの中の1ページです。ほかのページとのつながりは会社のホームページに載せる項目の一覧で、原稿の用意の仕方はホームページの原稿の書き方で説明しています。
Lapisデザインラボでは、代表挨拶を含むページの原稿の整え方からご相談いただけます。内容はサービスと料金をご覧ください。
よくある質問
代表挨拶の文字数はどれくらいがよいですか。
決まりはありませんが、スマートフォンで数回スクロールして読み終わる、400〜800字程度にまとめる会社が多く見られます。短すぎると人柄が伝わらず、長すぎると最後まで読まれません。伝えたいことが多い場合は、見出しで区切るか、事業の考え方や沿革は別のページに分けます。
代表挨拶には何を書けばよいですか。
事業を始めた理由やきっかけ、事業で大事にしていること、お客様や取引先への約束、これから目指すこと、の4つを軸にすると書きやすくなります。季節のあいさつや決まり文句より、その会社の代表にしか書けない具体的な出来事や考えを入れると、読んだ人の印象に残ります。
代表挨拶の写真はどんなものがよいですか。
顔がはっきり分かる、明るい写真が基本です。スーツで正面を向いた写真のほか、仕事の現場や店先に立つ写真も、事業の雰囲気が伝わります。スマートフォンで撮った暗い写真や、何年も前の写真は避け、今の代表の姿を載せます。