トリミングサロンのホームページ|料金表・予約と動物取扱業の表示
トリミングサロンを探す飼い主は、ホームページで「うちの子の犬種でいくらかかるか」「いつ予約が取れるか」「初めてでも安心して預けられるか」を確かめます。ここが分かりにくいと、電話での問い合わせが増えるか、別の店に流れていきます。
一方で、トリミングサロンには、ほかの業種に無い表示の決まりがあります。動物を預かる店の多くは第一種動物取扱業(動物の販売や保管などを業として行うための登録制度)の登録を受けていて、店の入口の標識と、ホームページなどの広告に、決まった事項を載せることになっています。
この記事では、トリミングサロン・ペットサロンのホームページに置くページ、料金表の載せ方、予約の導線、そして動物取扱業の標識とホームページでの表示を、環境省の資料と法令にそって整理します。法令の内容は、2026年10月時点でe-Gov法令検索に載っているものによります。
トリミングサロンのホームページに置くページ
小さな店なら、最初は次のページがあれば足ります。ページを分けずに1枚の長いページにまとめてもかまいませんが、料金と予約だけは、どのページからもすぐに行けるようにします。
| ページ | 載せること | 飼い主が確かめたいこと |
|---|---|---|
| トップ | 店の特徴、対応する犬種・猫、予約の入口 | 自分の子を受け入れてくれる店か |
| メニュー・料金 | コース、犬種や大きさ別の料金、オプション、追加料金の条件 | いくらかかるか |
| 初めての方へ | 受け入れの条件、当日の流れ、所要時間、持ち物 | 何を準備し、どれくらい預けるのか |
| スタイル写真 | カットの仕上がりの写真、犬種別の例 | 好みの仕上がりにしてくれるか |
| スタッフ紹介 | トリマーの名前、経歴、得意なこと | 誰が担当するのか |
| 予約・キャンセル | 予約の方法、キャンセルの期限と扱い | いつ、どうやって予約するか |
| 店舗情報・アクセス | 住所、営業時間、定休日、駐車場、動物取扱業の表示 | 行きやすいか、登録を受けている店か |
| よくある質問 | 噛む子や高齢の子の受け入れ、送迎の有無など | 自分の子の事情で断られないか |
美容室のホームページと似た構成ですが、トリミングサロンでは「受け入れの条件」と「動物取扱業の表示」が加わります。予約サイトやSNSとの役割の分け方は美容室のホームページに要るページと予約の導線で詳しく説明しているので、あわせてご覧ください。
料金表の載せ方
トリミングの料金は、犬種と大きさ、コース、毛の状態で変わるので、表の形を先に決めておくと見やすくなります。
行は犬種か大きさ、列はコース
来店の多い犬種は名前で行を作り、それ以外は体重や大きさの区分でまとめます。列にはコース(シャンプーまで、カットまで、など)を並べます。
| 犬種・大きさ | シャンプーコース | カットコース |
|---|---|---|
| 〇〇(犬種名) | 〇〇円(税込) | 〇〇円(税込) |
| 〇〇(犬種名) | 〇〇円(税込) | 〇〇円(税込) |
| 小型犬(〇kg未満) | 〇〇円(税込) | 〇〇円(税込) |
| 中型犬(〇kg以上〇kg未満) | 〇〇円(税込) | 〇〇円(税込) |
スマートフォンで見ると、列が多い表は横にはみ出します。列は2〜3つまでにし、オプション(爪切り、部分カットなど)は別の小さな表に分けます。
料金が変わる条件は表のすぐ下に
「毛玉が多い場合」「体重が区分を超える場合」「初回のみ」など、料金が変わる条件は、表のすぐ下に、追加の目安の金額とあわせて書きます。条件が料金表から離れたページにあると、会計のときに「聞いていない」という行き違いになります。
税込の総額で書く
国税庁の案内では、事業者が消費者に対してあらかじめ価格を表示する場合は、消費税を含めた価格(税込価格)を表示することが義務付けられていて、店頭表示やチラシ広告など媒体を問わないとされています。ホームページの料金表も税込の総額で書き、「〇〇円(税込)」のように示します。料金表の形と書き方の例は料金ページの作り方にまとめています。
予約と「初めての方へ」の案内
予約の入口はどのページにも
予約は、電話、予約システム、メッセージアプリなど、店に合う方法を選びます。どの方法にしても、スマートフォンの画面の下や上に予約の入口を常に出しておき、料金表を見た流れで予約できるようにします。予約システムの選び方はホームページに予約機能を付ける方法で説明しています。
受け入れの条件を先に書く
トリミングサロンでは、店によって受け入れられる動物の条件が違います。来店してから断ることにならないよう、次のような店の決まりを「初めての方へ」にまとめます。
- 受け入れる動物の種類と大きさ(猫や大型犬を受け入れるか)
- 予約のときに確かめること(年齢、性格、噛み癖など)
- 当日にお願いすること(来店前の散歩、持ち物など)
- 予防接種の証明書の提示を求めるかどうか
- 所要時間の目安と、お迎えの連絡の仕方
キャンセルの期限と、期限を過ぎたときの扱いも、予約の入口の近くに書いておきます。
写真とスタッフ紹介
スタイル写真は、仕上がりの好みを伝えるのにいちばん役立ちます。犬種ごとに「全体」「顔まわり」の2枚があると、飼い主が自分の子に置き換えて見られます。写真を撮ったら、飼い主に、ホームページやSNSに載せてよいかを確かめ、ペットの名前を出すかどうかもあわせて聞きます。飼い主やほかのお客様が写り込む写真は、本人の同意を取ってから載せます。人が写る写真の扱いはスタッフやお客様の写真をサイトに載せるときにまとめています。
スタッフ紹介には、トリマーの名前と顔写真、経歴、得意な犬種やカットを書きます。動物取扱責任者を誰が務めているかもここで分かるようにしておくと、店舗情報の表示と食い違いません。
動物取扱業の標識とホームページの表示
第一種動物取扱業とは
動物の愛護及び管理に関する法律(以下、動物愛護管理法)は、動物の販売、保管、貸出し、訓練、展示などを業として行う人に、事業所のある都道府県知事(指定都市ではその長)の登録を求めています(第10条)。環境省の案内では、業の種別ごとに例が挙げられていて、「保管」の例として、ペットホテル業者やペットのシッターとともに、動物を預かる場合の美容業者が挙がっています。
登録は5年ごとに更新を受けなければ効力を失います(第13条)。自分の店が登録の対象かどうか、どの種別で登録するかは、事業所のある自治体の動物愛護の担当窓口で確かめてください。
店の入口に掲げる標識
登録を受けた店は、事業所ごとに、公衆の見やすい場所に標識を掲げなければなりません(法第18条)。施行規則第7条は、標識を決まった様式(様式第九)で作り、事業所の顧客の出入口から見やすい位置に掲げるとしています。出張トリミングのように事業所以外の場所で営業する場合は、あわせて、顧客と接する職員全員が、氏名や登録番号などを書いた識別章を胸など見やすい位置に付けることになっています。
ホームページなどの広告に載せる6つの事項
標識とは別に、環境省の省令「第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令」は、第一種動物取扱業の広告について、次の事項を載せるよう定めています。標識に書く事項と同じです。
| 載せる事項 | 記入例 |
|---|---|
| 氏名または名称(法人なら名称) | 〇〇〇〇 |
| 事業所の名称と所在地 | トリミングサロン〇〇/〇〇県〇〇市〇〇 |
| 第一種動物取扱業の種別 | 保管 |
| 登録番号 | 〇〇〇〇 |
| 登録年月日と有効期間の末日 | 〇〇年〇月〇日/〇〇年〇月〇日 |
| 動物取扱責任者の氏名 | 〇〇 〇〇 |
埼玉県の案内では、この決まりは新聞・チラシ・インターネットなどを含む広告に当てはまると説明されていて、販売・保管など複数の種別で登録している場合は、種別ごとに登録番号を並べた記載例が示されています。ホームページでは、店舗情報やアクセスのページ、またはフッター(どのページの下にも出る欄)にまとめて載せておくと、どのページを見た人にも分かります。
同じ省令は、広告の内容について、飼うことや預けることの容易さ、幼いときのかわいらしさ、生態や習性に反した行動などを過度に強調して、動物について誤った理解を与えない内容にすることも求めています。子犬や子猫の販売も扱う店は、この点も確かめておきます。
更新のたびに直すところ
登録を更新すると、有効期間の末日が変わります。動物取扱責任者が替わったときも表示が変わります。次の場所を一覧にしておき、変わったらまとめて直します。
- 店の入口の標識
- ホームページの店舗情報やフッター
- 予約サイトやSNSのプロフィール欄(載せている場合)
- チラシやショップカード(広告として配るもの)
公開前のチェックリスト
- 料金表を税込の総額で書き、料金が変わる条件を表のすぐ下に書いた
- スマートフォンで料金表が横にはみ出さない
- どのページからも予約の入口に行ける
- 受け入れの条件、当日の流れ、キャンセルの扱いを「初めての方へ」に書いた
- スタイル写真は、飼い主に掲載の了解を取った
- 動物取扱業の6つの事項(名称、事業所、種別、登録番号、登録年月日と有効期間の末日、動物取扱責任者)を載せた
- 標識・ホームページ・チラシの表示が同じ内容になっている
- 登録の更新や責任者の交代のときに直す場所を一覧にした
表示の事項や登録の要否で迷ったときは、事業所のある自治体の動物愛護の担当窓口に確かめるのが確実です。
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よくある質問
トリミングサロンのホームページに、動物取扱業の登録番号を載せる必要はありますか。
第一種動物取扱業の登録を受けている店が、その業の広告をするときは、氏名または名称、事業所の名称と所在地、業の種別、登録番号、登録年月日と有効期間の末日、動物取扱責任者の氏名を載せることが、環境省の省令(動物の管理の方法等の基準)で定められています。新聞・チラシ・インターネットを含む広告に当てはまると案内している自治体もあるので、ホームページの店舗情報のページなどにまとめて載せておきます。
トリミングだけの店でも、第一種動物取扱業の登録は要りますか。
環境省の案内では、顧客の動物を預かる美容業者は「保管」の業の例に挙がっています。預かり方や出張で行う場合の扱いなど、自分の店が当てはまるかどうかは、事業所のある都道府県や指定都市などの動物愛護の担当窓口で確かめてください。
料金表は、犬種ごとに全部載せたほうがよいですか。
来店の多い犬種は名前で、それ以外は体重や大きさの区分で示すと、表が長くなりすぎずに済みます。毛の量や毛玉などで料金が変わる場合は、その条件と追加の目安を料金表のすぐ近くに書き、税込の総額で示します。