運送会社のホームページ|荷主向けと採用向けの情報の分け方

/ 更新 / Lapisデザインラボ

運送会社のホームページは、荷物を預けたい荷主と、ドライバーとして働きたい求職者という、目的が大きく異なる2種類の読み手が訪れます。1つのページにすべての情報を並べると、荷主は採用情報を読み飛ばす必要があり、求職者は対応エリアや車両の情報を読み飛ばす必要が出てきます。

この記事では、運送会社のホームページを荷主向けと採用向けに分けて構成する考え方と、許可番号の表示の扱いをまとめます。

荷主向けと採用向けで、知りたい情報が違う

荷主求職者
知りたいこと対応できる荷物・エリア・車両、料金の相談方法仕事内容、勤務形態、待遇、必要な資格
検索のきっかけ「地域名+運送会社」「貨物の種類+配送」など「運送会社+求人」「ドライバー+未経験」など
訪れるタイミング取引を検討しているとき転職・就職を検討しているとき

この2つを同じメニューに混在させると、どちらの読み手にとっても目的の情報が見つけにくくなります。トップページで入り口を分け、その先のメニューをそれぞれ独立させる構成が実務的です。

荷主向けに載せるページ

  • 対応できる荷物・輸送の種類:一般貨物、冷凍冷蔵、特殊車両など、対応範囲を具体的に書きます
  • 対応エリア:地場配送か長距離輸送か、どの地域をカバーしているか
  • 車両の種類・台数の目安:大型・中型・小型の構成
  • 許可番号・会社概要:下記「許可番号の表示」を参照
  • 問い合わせ・見積もりの窓口:電話・問い合わせフォームなど、相談の入り口を明確にします

料金は荷物の内容や距離によって変わるため、問い合わせや見積もり依頼につなげる構成にする会社もあります。ただし、個人を対象とする運賃・料金は、営業所での掲示と、条件によってはウェブサイトでの公開が法律で求められています(下記「許可番号の表示をどうするか」を参照)。

採用向けに載せるページ

  • 仕事内容:長距離輸送か地場配送か、積み下ろしの有無など、応募前にイメージが分かるように書きます
  • 必要な免許・資格:中型・大型免許、けん引免許など
  • 勤務形態・休日:シフトの組み方、荷待ち時間への対応方針
  • 先輩社員の声や職場の雰囲気:実在する社員の声として紹介する場合は、本人の同意を得たうえで、誰のものか分かる形で掲載します
  • 応募の流れ:面接・適性検査・研修期間など

求職者は、仕事内容と待遇のイメージが掴めないと応募をためらう場合があるため、箇条書きよりも、1日の流れや研修の様子など具体的な説明があると伝わりやすくなります。

許可番号の表示をどうするか

一般貨物自動車運送事業を営むには国土交通大臣(地方運輸局)の許可が必要ですが、その許可番号をホームページに表示することそのものを義務づける規定は見当たりません。表示は任意ですが、許可を得た事業者であることを示す目安として、会社概要のページに記載する運送会社もあります。

一方で、ホームページに関わる別の義務があります。貨物自動車運送事業法第11条と同法施行規則により、一般貨物自動車運送事業者は、個人を対象とする運賃・料金、運送約款、運行系統などを営業所に掲示するとともに、ウェブサイトでも公開しなければなりません。ただし、常時使用する従業員が20人以下の場合や、自ら管理するウェブサイトを持っていない場合は、ウェブサイトでの公開は求められていません。

また、近畿運輸局の案内によると、すべての事業者は毎事業年度の経過後100日以内に、輸送の安全に関する基本的な方針などの情報を、インターネットの利用その他の適切な方法で公表しなければなりません。輸送の安全に係る行政処分を受けた場合は、処分の内容と、それに基づいて講じた措置・講じようとする措置の内容を、遅滞なく公表しなければならないともされています。これらは許可番号の表示とは別の義務として区別しておく必要があります。

構成例

入り口主なメニュー
荷主向け対応エリア・輸送の種類/車両紹介/会社概要/お問い合わせ
採用向け仕事内容/働く環境/募集要項/応募フォーム
共通会社概要、企業理念、沿革、アクセス

会社概要や企業理念のページは荷主・求職者の双方に見られるため、共通のページとして1つ作っておけば十分です。

サイトを作る・見直すときの進め方

荷主向け・採用向けに分ける構成は、リニューアルのタイミングでまとめて見直すのが効率的です。既存のサイトがある場合は、次の順で進めると整理しやすくなります。

  1. 現状のページを、荷主向け・採用向け・共通のどれに当たるか分類する
  2. どちらの入り口からも見つけにくいページ(古い実績紹介など)を、残すか削るか判断する
  3. 新しい構成に合わせてメニューを作り直す
  4. 採用向けのページは、求人媒体の原稿と内容がずれていないかを確認する(求人媒体とサイトで勤務条件の表記が異なると、応募者の不信感につながります)

運送業は、荷主向けの営業活動と採用活動を別の担当者が行っている会社もあるため、サイトの構成を見直す際は両方の担当者に内容を確認してもらうと、片方の情報だけが古くなる事態を防げます。

荷主・求職者それぞれへの導線

サイトの入り口を分けても、トップページに両方の入り口が並んでいるだけでは、検索で来た人がどちらに進むべきか迷うことがあります。検索の入り口となるキーワードによって、着地させるページを分けておくと、入り口を選ぶ手間を減らせます。

  • 荷主が検索しそうな言葉(「地域名+運送会社」「冷凍便 対応」など)から来た場合は、対応エリアや輸送の種類のページに直接着地させる
  • 求職者が検索しそうな言葉(「ドライバー 求人」「運送会社 未経験」など)から来た場合は、募集要項のページに直接着地させる

トップページだけに全情報を集約するのではなく、検索から来た人がそのまま目的のページに着地できるよう、荷主向け・採用向けのページそれぞれにも、必要な情報への入り口を用意しておくと、迷わず進んでもらいやすくなります。

まとめ

  • 運送会社のサイトは、荷主と求職者で知りたい情報が大きく異なるため、入り口とメニューを分けて構成する
  • 荷主向けには対応エリア・車両・問い合わせ窓口を、採用向けには仕事内容・資格・待遇を具体的に書く
  • ホームページへの許可番号の表示は義務ではないが、信頼材料として記載する事業者もある
  • 運送約款などの掲示とウェブサイトでの公開(従業員20人以下や自社サイトが無い場合を除く)、輸送の安全に関する情報の毎年の公表、行政処分を受けた場合の公表という別の義務がある

荷主向け・採用向けのページ構成を整理したい場合は、サービスと料金でホームページ制作の相談ができます。

よくある質問

一般貨物自動車運送事業の許可番号は、ホームページに表示する義務がありますか。

ホームページへの許可番号の表示そのものを義務づける規定は見当たりません。ただし、貨物自動車運送事業法により、一般貨物自動車運送事業者は個人を対象とする運賃・料金や運送約款などを営業所に掲示し、常時使用する従業員が20人を超え自ら管理するウェブサイトを持つ場合はウェブサイトでも公開する必要があります。また、すべての事業者に毎事業年度の輸送の安全に関する情報の公表が、輸送の安全に関する行政処分を受けた事業者には処分の内容や講じた措置の公表が求められています。許可番号の表示自体は任意ですが、信頼材料として記載する事業者もあります。

荷主向けと採用向けのページを分けると、サイトが複雑になりませんか。

トップページの入り口を2つに分け、その先のメニューを分けるだけであれば複雑にはなりません。荷主・求職者のどちらにも同じ会社概要や企業理念のページを共通で使えるため、情報を2重に作る必要はありません。

採用向けのページには何を載せればよいですか。

仕事内容、勤務形態(長距離・地場配送の違いなど)、必要な免許・資格、働き方の特徴(休憩の取り方、荷待ち時間への対応など)を具体的に書くと、応募前のイメージのずれを減らせます。

参考にした資料

あわせて読みたい

Contact

まずは、どのプランが合うか
ご相談ください。

事業の内容と、いまお使いのロゴや印刷物の状況を伺い、合うプランと日程をお返事します。ご相談は無料です。