SEO会社に渡す権限|管理画面と解析のアカウントの渡し方

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SEO の会社と契約すると、最初に「サイトの管理画面と、アクセス解析のアカウントを共有してください」と頼まれます。作業に必要なのは分かっていても、どこまで渡してよいのか、パスワードを教えてよいのか、迷う担当者は多いはずです。

権限の渡し方で大事なのは、名義は自社に置いたまま、業者には作業に要る範囲だけを、人ごとに渡すことです。こうしておけば、作業は滞りなく進み、契約が終わったときにも業者の権限だけをきれいに外せます。

この記事では、SEO の会社によく求められるアカウントごとに、最初に渡す権限の目安、パスワードを渡さずに招待する手順、契約書に書いておく名義と権限の項目、業者が先にアカウントを作っていた場合の直し方、契約が終わったときの外し方をまとめます。SEO の会社の選び方そのものはSEO会社の選び方で説明しています。

渡す前に決める3つの原則

  1. 名義と最上位の権限は自社が持つ:アカウントの持ち主と、ユーザーを出し入れできる権限は、自社の社員(できれば2人以上)に置く
  2. パスワードではなく、人ごとのIDで渡す:業者の担当者を招待し、その人のIDに権限を付ける
  3. 小さく渡し、要るときに広げる:最初は見るだけの権限から始め、作業が始まって必要になったら範囲を決めて広げる

3つめは、Google 自身も案内しています。Google 検索セントラルの「SEO 業者の利用を検討する」では、SEO 業者から監査(サイトの現状の診断)の提案を受けた段階では、Search Console には読み取りの権限だけを渡し、書き込みの権限は渡さないよう書かれています。

アカウントごとの、渡す権限の目安

SEO の会社がよく求めるアカウントと、渡す権限の目安を表にまとめます。各サービスの権限の名前は、2026年10月時点のヘルプの表記です。

アカウント最初に渡す権限作業が始まって必要なら業者には渡さない権限
Google アナリティクス閲覧者、またはアナリスト計測の設定を任せるなら編集者管理者(ユーザーの追加と削除ができる)
Search Console(Google の検索向けの管理ツール)制限付きユーザーフルユーザー所有者(ほかの人を出し入れできる)
Google タグ マネージャーコンテナの読み取り編集。公開は自社が承認する形も選べるアカウントの管理者
サイトの管理画面(WordPress)編集者(他人の分も含め投稿とページを扱える)部品の追加が要る作業は、保守の担当と相談して期間を決める管理者を常時
サーバー、ファイルの転送原則渡さない必要な作業だけ、期間を決めて別のIDで契約者としての管理画面
ドメインの管理画面渡さない設定の変更は自社か保守の担当が行うすべて

Google アナリティクスの役割は、管理者・編集者・マーケティング担当者・アナリスト・閲覧者の5つです。管理者だけがユーザーの追加と削除、役割の割り当てができ、編集者はプロパティの設定を管理できますがユーザーは管理できません。

Search Console では、所有者だけがユーザーの追加や削除をでき、フルユーザーはすべてのデータを見られて一部の操作ができ、制限付きユーザーはほとんどのデータを見られます。

WordPress の標準の役割は、管理者・編集者・投稿者・寄稿者・購読者です。記事の追加や書き直しが中心の SEO の作業なら、編集者で足りることがほとんどです。

パスワードを渡さない理由

「ログインのIDとパスワードを教えてください」と言われたら、次の理由から、招待の形に切り替えてもらいます。

  • 誰が何をしたか分からない:同じIDを使うと、変更の記録に誰の作業かが残らない
  • 業者だけを外せない:契約が終わったとき、パスワードを変えると自社の社員も入れなくなり、変えなければ業者が入れ続ける
  • 最上位の権限を丸ごと渡すことになる:自社のIDには、多くの場合いちばん強い権限が付いている
  • 漏れたときの影響が大きい:業者の手元から漏れると、会社のアカウントそのものが危うくなる

Google のサービスはどれも、相手の Google アカウントを招待して権限を付ける形になっています。業者には「御社の担当者が使う、会社の Google アカウントを教えてください」と頼みます。

招待の手順

  1. 業者に、担当者が使うアカウントを聞く:担当者の個人のアドレスではなく、業者の会社のアドレスにしてもらう
  2. 自社の最上位の権限を持つ人が招待する:Google アナリティクスなら「管理」の「プロパティのアクセス管理」、Search Console なら所有者が「設定」の「ユーザーと権限」から追加する
  3. 権限の段階を選ぶ:上の表の「最初に渡す権限」を選ぶ
  4. 記録する:誰に、いつ、どの権限を渡したかを、アカウントの一覧に書く
  5. 作業の範囲が広がったら見直す:広げるときも、業者に理由を聞いてから必要な分だけ上げる

契約書に書いておく項目

項目書いておくこと
名義サイト、解析、タグの管理、検索の管理ツールのアカウントは発注者の名義とする
権限受注者には作業に要る範囲の権限を、発注者が付与する
業者が作ったもの受注者が作ったアカウントや設定は、発注者に移す。移すまで発注者に最上位の権限を付ける
契約の終了終了日までに受注者の権限を外す。受注者は外すことに協力する
変更の報告サイトや設定に加えた変更を、毎月の報告に一覧で載せる

記事の著作権など、作ったものの権利は記事の作成代行の契約で確かめることで、契約期間と解約の条件はSEOの契約期間と解約で説明しています。

業者が先にアカウントを作っていた場合

すでに業者の名義や業者の管理のもとでアカウントが作られているときは、次の順で自社に寄せます。

  • Google アナリティクス:まず自社の担当者を管理者として加えてもらう。プロパティを自社のアカウントへ移す場合、移す元と移す先の両方のアカウントで管理者の役割が要るため、業者の協力を得て進める
  • Search Console:自社の担当者が、自分で所有権の確認を済ませて確認済みの所有者になる。業者の所有者を外すときは、業者が確認に使った印(確認用のファイルやタグ)もサイトから消す。消さないと、外した所有者が確認をやり直せてしまう
  • Google タグ マネージャー:自社の担当者をアカウントの管理者に加えてもらう。管理者は2人以上置く

Google タグ マネージャーのヘルプでは、管理者が1人しかいないと、その人が対応できなくなったときに入れなくなるおそれがあるとして、管理者をもう1人置くようすすめています。

契約が終わったときに外すもの

  • Google アナリティクス、Search Console、Google タグ マネージャーの業者のユーザー
  • Search Console の、使われていない所有権の確認の印
  • サイトの管理画面の業者のID(業者が書いた記事は、自社の誰かのIDに引き継いでから削除する)
  • 一時的に渡したサーバーやファイルの転送のID
  • 業者に伝えてしまったパスワードがあれば、その変更

外し終えたら、アカウントの一覧の「外部の利用者」の欄を書き換えます。

まとめ

  • 名義と最上位の権限は自社に置き、業者には人ごとのIDで、作業に要る範囲だけを渡す
  • 最初は見るだけの権限から始め、必要になったら範囲を決めて広げる
  • パスワードは渡さず、業者の会社のアカウントを招待する
  • 契約書に、名義・権限・業者が作ったものの移し方・終了時の扱いを書く
  • 契約が終わったら、ユーザーと確認の印を外し、一覧を更新する

Lapisデザインラボの月額の SEO でも、アカウントはお客様の名義のまま、作業に要る権限だけをいただく形で進めています。内容は月額のサービスに、名義の条件は月額サービスの条件にまとめています。

よくある質問

SEOの会社に、管理画面のパスワードを教えてもよいですか。

おすすめしません。共通のパスワードでは、誰が何を変えたかが分からず、契約が終わったときにその会社だけを外すこともできません。業者の担当者用のIDを作るか、業者のGoogleアカウントを招待して、要る権限だけを渡します。

Googleアナリティクスは、業者にどの権限を渡せばよいですか。

数字を見て分析するだけなら閲覧者やアナリスト、計測の設定まで任せるなら編集者が目安です。ユーザーの追加や削除ができる管理者は、自社の社員だけが持つようにします。

SEOの会社がアナリティクスなどを自社の名義で作ってしまいました。

まず自社の担当者を最上位の権限で加えてもらい、そのうえで自社が管理するアカウントへ移すか、業者の側の権限を下げてもらいます。Googleアナリティクスのプロパティは、移す元と移す先の両方のアカウントで管理者の役割を持つ人が、アカウントの間で移せます。

参考にした資料

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