会社のパワーポイントのテンプレートを作る|決める項目と頼み方

/ Lapisデザインラボ

資料の見た目がそろわない理由

営業の提案書、会社の紹介資料、社内の報告書。パワーポイントの資料は、作る人ごとに色や書体、ロゴの位置が少しずつ違ってしまいがちです。原因の多くは、それぞれが手元の古い資料を複製して作っていることにあります。会社として1つのテンプレートを用意しておくと、誰が作っても同じ見た目の資料になります。

この記事では、会社のパワーポイントのテンプレートで決めておく項目、スライドマスターを使った作り方、テンプレートとしての保存と社内での配り方を順にまとめます。外に頼む場合の費用の目安と、伝えておくことも載せています。

名刺やチラシ、ホームページまで含めた見た目のそろえ方は名刺・チラシ・サイトの見た目を揃える方法|ばらばらになる原因で扱っています。ここでは、社内の資料の型づくりに絞ります。

テンプレートで決めておく項目

項目決めること記入例
スライドの大きさ横長(16:9)か、A4 か画面で見せるなら 16:9、印刷が多いなら A4
会社の色主の色、補う色、強調の色、グラフの色の順番主の色は〇〇、強調は〇〇
書体見出しと本文の書体、文字の大きさ見出し〇〇、本文〇〇
ロゴ表紙と各ページでの位置と大きさ表紙は中央、各ページは右下に小さく
表紙題・日付・提出先・会社名の置き方題を大きく、会社名は下に
区切りのページ章の切り替えに使うページ色の面に章の題
本文のページ文章だけ、文章と写真、2つの列などよく使う型を3〜5種類
表とグラフ線の太さ、色の順番、文字の大きさ表の見出しの行は主の色
ページの下会社名、ページ番号、社外秘の表示左に会社名、右にページ番号

全部を一度に決めなくてもかまいません。色・書体・ロゴの位置・表紙と本文の型だけでも、資料の見た目はかなりそろいます。色や書体の値は、会社のブランドガイドがあればそこから写します(ブランドガイドラインとは|中小企業が決めておくべき項目と例)。

スライドマスターとは

テンプレートの中心になるのが、パワーポイントの「スライドマスター」です。Microsoft のサポートページでは、すべてのスライドに同じ書体や同じ画像(ロゴなど)を入れたいとき、1つの場所(スライドマスター)で変更を加えれば、すべてのスライドに変更が適用されると説明されています。

スライドマスターの下には、表紙用、本文用などのページの型(スライドレイアウト)がぶら下がっています。レイアウトには、題や本文、写真を入れる枠(プレースホルダー)の位置と書式が決められていて、資料を作る人は枠に中身を入れるだけで同じ見た目になります。

Microsoft は、次のような点も挙げています。

  • スライドマスターとレイアウトの編集は、個々のスライドを作る前に行うのがよい
  • スライドを作ったあとでレイアウトを変えた場合は、既存のスライドにレイアウトを適用し直す必要がある
  • スライドマスターで入れたロゴなどは、ふだんの画面(標準表示)で作業する人がうっかり消したり動かしたりできない

会社のテンプレートにとって、3つ目は大きな利点です。ロゴの位置やページ番号をマスターに入れておけば、作る人が誤って崩すことがありません。

テンプレートの作り方の手順

Microsoft の手順をもとに、会社のテンプレートを作る流れをまとめます。

  1. 空白のプレゼンテーションを開く: 既存の資料からではなく、新しいファイルから作ると不要な設定が残りません
  2. スライドの大きさを決める: デザインタブのスライドのサイズで、横長か A4 かなどを選びます
  3. スライドマスターを開く: 表示タブのスライドマスターを選びます。左の一覧のいちばん上の大きなスライドがマスターです
  4. 色と書体を設定する: 会社の色と書体を、テーマの色とフォントとして設定します
  5. マスターにロゴとページの下を入れる: すべてのページに出したいものを、マスターに置きます
  6. ページの型を作る: 表紙、区切り、本文などのレイアウトを作り、題や本文、写真の枠を配置します。使わない型は消しておくと迷いません
  7. 見本のスライドを作る: 表やグラフ、写真の入れ方の見本ページを作っておくと、使う人がまねできます
  8. テンプレートとして保存する: ファイルタブの名前を付けて保存で、種類に PowerPoint テンプレート(.potx)を選びます

Microsoft によると、テンプレートの作成はデスクトップ版のパワーポイントで行い、PowerPoint for the web では作成できません。

社内で使ってもらうために

テンプレートは作るだけでは使われません。次のような準備をしておくと、社内に定着しやすくなります。

  • 置き場所を1つにする: 共有のフォルダーなど、全員が同じ場所から、いま使う版を取れるようにします
  • 古いひな形を片付ける: 以前の資料を複製して作る習慣が残ると、見た目がそろいません
  • 使い方を1枚にまとめる: どの型をいつ使うか、色の順番、文字の大きさの目安を書いておきます
  • 書体を確かめる: 社内のパソコンや、資料を受け取る相手のパソコンにない書体は、別の書体に置き換わって表示されることがあります。どのパソコンにも入っている書体を選ぶか、書体をファイルに埋め込むかを決めます。埋め込みの可否は書体の使用許諾で決まるので、フォントのライセンスで注意すること|商用利用とロゴへの使用で確かめ方を見ておきます

外に頼むときの費用と伝えること

クラウドソーシングTimes では、パワーポイントのテンプレートのデザイン制作は1ページあたり3万〜5万円程度、資料そのものの作成は1ページあたり2,500円〜1万円程度が目安とされています。依頼先によって、数万円の基本料金がかかる場合や、一定額以上の発注から受けている場合もあり、料金の立て方はさまざまです。

同じ記事では、依頼先によってはデザインの使い回しを認めておらず、テンプレート制作用の料金プランを別に用意している場合があるとも紹介しています。会社のテンプレートとして社内で繰り返し使う予定なら、最初にその目的を伝えて見積もりをもらいます。

頼むときに伝えることは次のとおりです。

  • 使う場面(営業の提案書、会社の紹介、社内の報告など)と、画面で見せるか印刷するか
  • 必要なページの型の数と種類(表紙、区切り、本文の型など)
  • ロゴのデータ、会社の色の値、使う書体
  • いま使っている資料の例と、直したい点
  • 受け取る形式(テンプレートのファイルと、見本の資料)
  • 修正の回数、受け取りの期限、社内での使い回しの条件

仕上げのチェックリスト

  • スライドの大きさを、使い方に合わせて決めた
  • 会社の色と書体を、テーマの色とフォントに設定した
  • ロゴとページの下の表示は、スライドマスターに入れた
  • 表紙・区切り・本文など、よく使うページの型がそろっている
  • 使わないページの型を消した
  • 表・グラフ・写真の入れ方の見本ページがある
  • テンプレート(.potx)として保存した
  • 社内のパソコンや相手のパソコンで、書体が置き換わらないか確かめた
  • 置き場所を1つに決め、古いひな形を片付けた
  • 外に頼む場合は、社内で使い回すことを伝えて見積もりをもらった

まとめ

  • 会社のテンプレートでは、スライドの大きさ・色・書体・ロゴの位置・ページの型を決める
  • 共通の要素はスライドマスターに入れる。個々のスライドを作る前にマスターを整える
  • テンプレート(.potx)として保存し、置き場所を1つにして社内に配る
  • 外に頼むなら、公表されている目安でテンプレートのデザインは1ページあたり3万〜5万円程度。使い回しの条件を最初に確かめる

Lapisデザインラボのロゴ・名刺・販促物のプランには、色・書体・写真の使い方をまとめたブランドガイドが含まれています。内容はサービスと料金をご覧ください。

よくある質問

会社のパワーポイントのテンプレートは、何から作ればよいですか。

まず、スライドの大きさ、会社の色、使う書体、ロゴの位置を決めます。そのうえで、表紙・区切り・本文・表やグラフなど、よく使うページの型をスライドマスターで作り、テンプレートのファイルとして保存します。個々のスライドを作る前にマスターを整えておくのが基本です。

スライドマスターとは何ですか。

すべてのスライドに共通する書体やロゴ、色などを1か所で設定できるパワーポイントの機能です。Microsoft のサポートページでは、スライドマスターで変更を加えると、それに基づくすべてのスライドに変更が適用されると説明されています。表示タブのスライドマスターから開けます。

パワーポイントのテンプレートを外に頼むと、費用はいくらくらいですか。

公表されている目安では、テンプレートのデザイン制作は1ページあたり3万〜5万円程度とされています。ページの型の数や、表やグラフの見本を含めるかで変わります。依頼先によっては、作ったデザインを社内で使い回すことに条件がある場合もあるので、テンプレートとして使うことを最初に伝えて見積もりをもらいます。

参考にした資料

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