リスティング広告の初期設定を頼む費用|アカウント作成と入稿の中身
リスティング広告(検索結果に出る広告。検索広告とも呼びます)を始めるときは、アカウントを作り、検索語や広告文を決めて入稿し、問い合わせの数を数える設定をする、といった最初の作業が要ります。この作業を代理店や制作会社に頼むと、「初期設定費」や「初期費用」として見積もりに載ります。
この記事では、初期設定で何をしてもらえて、いくらかかるかを整理します。設定の中身の一覧、Google 広告と LINEヤフー広告(旧 Yahoo!広告)のアカウントの作成に要るもの、初期費用の目安、各社が用意している無料の手伝い、見積もりで確かめることを順に説明し、最後にチェックリストを付けました。始めた後の毎月の運用の手数料や、広告費の支払い方法は別の記事で扱っています。
初期設定の中身
初期設定と呼ばれる作業は、おおむね次のとおりです。代理店によって含む範囲が違うので、見積もりの「一式」の中にどれが入っているかを確かめます。
| 作業 | 中身 | 頼んだときに受け取りたいもの |
|---|---|---|
| アカウントの作成 | 広告のアカウントを作り、支払いと担当者の権限を設定する | 自社の名義のアカウントと、自社の管理の権限 |
| 計測の設定 | 問い合わせや電話、購入を数えるタグをサイトに入れる | 何を「成果」として数えるかの一覧 |
| キャンペーンの設計 | 目的、地域、時間帯、予算でキャンペーンを分ける | キャンペーンと広告グループの構成表 |
| 検索語の選定 | 広告を出す検索語と、出さない検索語(除外)を決める | 検索語と除外語の一覧 |
| 広告文とアセットの作成 | 見出しや説明文、電話番号やリンクなどの追加の情報を作る | 入稿した広告文の一覧 |
| 予算と入札の設定 | 1日の予算と、入札の方法を決める | 月の予算の目安と入札の方法の説明 |
| 審査の確認 | 広告が審査を通ったかを確かめ、止まったら直す | 配信が始まった日の連絡 |
Google 広告のヘルプでは、アカウントは「アカウント・キャンペーン・広告グループ」の3つの層でできていると説明されています。アカウントにはログインの情報と支払いの情報、キャンペーンには予算や配信の設定、広告グループには広告と検索語がまとまります。初期設定は、この3つの層を自社の事業に合わせて組み立てる作業です。
計測の設定では、サイトの側の作業も出てきます。Google 広告のヘルプでは、Google タグはサイトのすべてのページに入れる必要があり、数えたい成果によっては特定のページに別のコードも要るとされています。タグを入れてから状態が更新されるまで、最長で48時間かかることがあります。サイトを別の会社が管理している場合は、タグを誰が入れるかを先に決めておきます。
アカウントの作成に要るもの
Google 広告
Google 広告のヘルプでは、始めるのに必要な手順を、ビジネス情報(名前とサイトの URL)の追加、キャンペーンの目標と予算の選択、お支払い情報の入力の3つとしています。主な点は次のとおりです。
- キャンペーンを作らずに、アカウントだけを先に作ることもできる
- ほかの人(社内の担当や代理店)は、アカウントを作った後に招待できる
- 請求先の国とタイムゾーンを選ぶ。レポートや支払いのタイミングはタイムゾーンが基準になるので、慎重に選ぶ
- アカウントの種類は、初めは「組織」になっている
- カードによっては一時的な請求が表示されることがあり、確認のために少額の前払いを求められることがある
広告を入稿した後は審査があり、ほとんどの場合は1営業日以内に終わるとされています。支払い方法と請求書の扱いはGoogle広告の支払い方法と請求書にまとめています。
LINEヤフー広告(旧 Yahoo!広告)
Yahoo!広告の検索広告は、2026年4月1日に「LINEヤフー広告 検索広告」に名前が変わりました。申し込みの流れのページでは、ビジネス ID の登録、LINE公式アカウントの作成または選択、ビジネスマネージャーの作成、広告サービスの情報の入力という順で進み、法人の場合は法人番号、法人名、住所、代表者名、担当者の連絡先、サイトの URL などを用意するよう案内しています。初期費用や登録費用はかからず、広告を入稿してから配信が始まるまで1〜3営業日前後かかることがあるとされています。
どちらの場合も、アカウントは自社の名義で作り、代理店には権限を渡す形にしておくと、代理店を変えるときに困りません。考え方は広告アカウントは誰の名義にするかで説明しています。
初期費用の目安
初期設定の費用は、代理店ごとの決め方の違いが大きく、決まった相場はありません。公開されている解説から分かる幅は次のとおりです。
| 決め方 | 内容 | 出典の例 |
|---|---|---|
| 5万円前後 | アカウントの開設、キャンペーンの設定、検索語の選定、広告文の入稿などの作業代 | ECのミカタは「5万円前後の場合が多い」としている |
| 無料 | 運用を続けて頼む場合や、アカウントがすでにある場合 | ECのミカタは、かからない可能性もあるとしている |
| 広告費によって変わる | 広告費が一定額以上なら無料、少ないときだけ初期費用がかかる | PRONIアイミツが紹介する代理店の例では、広告費50万円未満のときに10万円 |
運用の手数料と合わせた全体の費用の考え方は広告運用代行の費用相場で説明しています。初期費用が無料でも、最低契約期間や最低の手数料で回収する形になっていることがあるので、初月だけでなく、契約の期間全体の支払いで比べます。
公式の無料の手伝い
広告の運営元も、始めるときの手伝いを無料で用意しています。内容は変わることがあるので、使う前に各社のページで確かめてください。
Google 広告:初めて広告を出す人を対象に、アカウント登録から30日以内に電話かチャットで問い合わせると、専任のサポートの担当がキャンペーンの設定を無料で手伝うとしています。
LINEヤフー広告の初期設定サポート:初めて使う人に向けた無料のサービスで、申し込みのときに登録したサイトの URL をもとに、検索広告なら配信の設定(ターゲティング、入札戦略、1日の予算)、広告と検索語、アセットの作成と入稿を代わりに行うとしています。気をつける点として、すべてのアカウントに提供されるとは限らないこと、提案する予算と配信期間は仮のものなので必ず確かめること、提案の作成に外部の AI のサービスを使うことが書かれています。
公式の手伝いは、始めるための設定をすばやく作るものです。自社の事業に合わせて検索語や除外語を詰める作業や、サイトへのタグの設置までは含まれないことがあります。自分で回すか任せるかの考え方はGoogle広告は自分で運用するか任せるかにまとめています。
見積もりで確かめること
- 上の「初期設定の中身」の表のうち、どの作業が含まれるか
- 検索語の数、広告文の本数、キャンペーンの数の目安
- 計測の設定を含むか。サイトへのタグの設置は誰が行うか
- 審査で止まった広告を直す作業を含むか
- アカウントを誰の名義で作るか
- 設定の内容(構成表、検索語と除外語の一覧、広告文の一覧)を受け取れるか
- 初期費用は、運用の契約とセットか。初期設定だけを頼めるか
- 運用を途中でやめたとき、初期費用の扱いがどうなるか
初期設定を頼むまでの手順
- 広告で増やしたい成果(問い合わせ、電話、予約など)と、月の予算の上限を決める
- 自社の名義で広告のアカウントを作るか、作ってもらう場合も名義を自社にすることを決める
- 公式の無料の手伝いで足りるか、代理店に頼むかを決める
- 代理店に頼むなら、見積もりで作業の範囲と初期費用、名義を確かめる
- サイトの管理者と、計測のタグを入れる段取りを決める
- 設定ができたら、構成表と検索語の一覧を受け取り、配信が始まったことを確かめる
チェックリスト
- 広告で増やしたい成果と、月の予算の上限を決めた
- 広告のアカウントは自社の名義で、自社が管理の権限を持つ
- 初期設定に含まれる作業の範囲が見積もりに書いてある
- 計測の設定とタグの設置を、誰が行うかが決まっている
- 初期費用の額と、運用の契約との関係(セットか、無料の条件)を確かめた
- 公式の無料の手伝いで足りるかを考えた
- 設定の内容を一覧で受け取れる
- 契約の期間全体の支払いで、ほかの見積もりと比べた
Lapisデザインラボの広告運用では、目的と月の予算の設計、検索語・配信地域・届けたい相手の設計、問い合わせを数える計測の設定を初期設定として承っています。初期設定は月額の運用代行とあわせて承っており、費用と作業の中身は広告運用代行に載せています。
よくある質問
リスティング広告の初期費用は、いくらくらいですか。
代理店によって違います。ECのミカタの解説では、アカウントの開設や設定にかかる初期費用は5万円前後が多く、運用を続けて頼む場合やアカウントがすでにある場合はかからないこともあるとされています。広告費が一定額より少ないときだけ初期費用がかかる代理店もあるので、自社の広告費で当てはめて確かめます。
Google広告のアカウントの設定は、自分でもできますか。
できます。Google 広告のヘルプでは、ビジネス情報の追加、キャンペーンの目標と予算の選択、お支払い情報の入力の3つの手順で始められるとしています。初めて使う人には、アカウント登録から30日以内なら、サポートの担当がキャンペーンの設定を無料で手伝う窓口も用意されています。
初期設定を代理店に頼むとき、アカウントは誰が作りますか。
自社の名義で作り、代理店はアカウントを作った後に招待して権限を渡すことができます。代理店の名義で作られると、代理店を変えるときに配信の記録や計測の設定を引き継げないことがあります。見積もりの段階で、誰の名義で作るかを確かめます。
参考にした資料
- Google 広告アカウントを作成する: ご登録方法|Google 広告 ヘルプ
- Google 広告の構成について|Google 広告 ヘルプ
- 広告の審査プロセスについて|Google 広告 ヘルプ
- Google 広告のコンバージョン トラッキングに Google タグを使用する|Google 広告 ヘルプ
- サポート窓口で無料の個別相談|Google 広告
- LINEヤフー広告をはじめよう|アカウント作成〜申し込み流れ|LINEヤフー for Business
- LINEヤフー広告「初期設定サポート」|LINEヤフー for Business
- 「LINEヤフー広告」プラットフォーム統合リリースについて|LINEヤフー for Business
- リスティング広告運用代行を使うメリットは?選び方や各社の費用比較・料金相場まとめ|ECのミカタ
- リスティング広告の費用相場|PRONIアイミツ