広告バナーの制作を頼むとき|サイズの種類と費用の相場
Web 広告や SNS 広告を始めるとき、広告文と同じくらい準備に手間がかかるのが、画像の広告「バナー」です。外部に頼もうとすると、「1枚いくらなのか」「何枚頼めばよいのか」「サイズはいくつ要るのか」が分からず、見積もりを見ても高いのか安いのか判断しにくいものです。
この記事では、広告バナーを外部に頼むときに、費用が何で決まるか、何枚そろえればよいか、Google 広告で使われる主なサイズ、頼むときに渡すもの、価格や条件を書くときの注意、作ったあとの差し替えと権利の決め方をまとめます。サイズは2026年10月時点の Google 広告のヘルプに沿っています。広告ごとの仕様は変わることがあるので、入稿の前に各社のヘルプで確かめてください。
広告そのものの予算の決め方はGoogle広告の費用の目安、代理店の手数料は広告運用代行の費用相場で説明しているので、ここでは「バナーを作る」ことに絞ります。
費用は何で決まるか
バナーの料金は、依頼先の形(個人のデザイナー、制作会社、広告の代理店)や、作る範囲によって大きく変わります。この記事では金額の幅は示さず、見積もりを比べるための項目をまとめます。
| 項目 | 中身 | 費用が上がりやすい場合 |
|---|---|---|
| 1点目のデザイン | 伝える内容と見せ方を考えて形にする | 方向の違う案を複数出してもらう |
| サイズ展開 | 1点目のデザインを、ほかのサイズに組み直す | サイズの数が多い、縦横の比率が大きく違う |
| 訴求のパターン | 伝える内容を変えた別のデザイン | 比べるパターンを多く作る |
| 素材 | 写真・イラスト・図 | 撮影や描き起こしをする、有料の素材を買う |
| 修正 | 文や色、配置の直し | 回数が多い、社内の確認が何段階もある |
| 動き | 画像が切り替わるアニメーション | 場面の数が多い |
| 納期 | 仕上がりまでの日数 | 急ぎで頼む |
見積もりでは、1点目のデザインとサイズ違いの組み直しが分けて書かれることがよくあります。1点目は考える手間がかかり、サイズ違いは同じデザインの組み直しなので、1点あたりの手間が違うためです。合計の金額だけでなく、「何点で、そのうち新しいデザインは何点か」「修正は何回まで含むか」をそろえて比べます。
何枚頼めばよいか
バナーの枚数は、訴求のパターンの数×サイズの数で考えます。
| 決めること | 考え方 |
|---|---|
| 訴求のパターン | 何を伝えるか。たとえば「価格」「安心感」「手軽さ」など。比べるために、少なくとも2つ |
| サイズ | 出す広告と配置に合わせて選ぶ(次の章) |
| 差し替えの分 | 同じ画像を出し続けると反応が落ちやすいので、次の分も見込む |
たとえば、訴求を2つ、サイズを4つ用意するような場合は、2×4で8点です。最初から多くのサイズを作るより、よく使われるサイズに絞って訴求を2つ用意するほうが、どちらの伝え方が効くかを早く確かめられます。
- 良い例:訴求を2つに分け、よく使われる横長と正方形で作って、反応を見てから広げる
- 避けたい例:1つの訴求を10以上のサイズで作り、どの伝え方が効いたのか分からないまま差し替えの時期を迎える
広告の主なサイズ
Google 広告(ディスプレイ広告)
Google 広告のディスプレイ広告には、画像や見出し、ロゴを組み合わせて自動で表示を作る「レスポンシブ ディスプレイ広告」と、決まったサイズの画像をそのまま入稿する「アップロード型ディスプレイ広告」があります。
レスポンシブ ディスプレイ広告では、ヘルプで次の画像が案内されています。
| 画像 | 比率 | 推奨のサイズ | 最小のサイズ |
|---|---|---|---|
| 横長の画像 | 1.91:1 | 1,200×628 | 600×314 |
| 正方形の画像 | 1:1 | 1,200×1,200 | 300×300 |
| 正方形のロゴ | 1:1 | 1,200×1,200 | 128×128 |
| 横長のロゴ | 4:1 | 1,200×300 | 512×128 |
Google 広告のヘルプでは、最もよく使われるサイズとして 1,200×628(1.91:1)と 1,200×1,200(1:1)が挙げられています。まずこの2つの比率で作るのが基本です。画像の上に文字を多く載せると、自動で組み合わせたときに読みにくくなることがあるので、文字は見出しの欄に入れ、画像は写真や図を中心にします。
アップロード型ディスプレイ広告では、GIF・JPG・PNG の画像を、150KB 以下で入稿します。主なサイズは次のとおりです。
| 形 | サイズの例 |
|---|---|
| 四角形 | 300×250、336×280、250×250、200×200 |
| 縦長(スカイスクレイパー) | 160×600、300×600、120×600 |
| 横長(バナー) | 728×90、970×90、970×250、468×60 |
| スマートフォン向け | 320×50、320×100、300×50 |
動きのある GIF は、長さが30秒以内で、1秒あたりのコマ数が5未満と案内されています。
Instagram・Facebook の広告
Instagram や Facebook の広告は、フィードやストーリーズなど、表示される場所(配置)ごとに推奨の比率が違い、縦長の枠が多くなります。作る前に、Meta の広告ガイドで、出す配置の推奨サイズと、文字やロゴを置かない方がよい範囲を確かめます。ふだんの投稿に使う画像の大きさはSNSの投稿画像のサイズとブランドの色をそろえる作り方にまとめています。
頼むときに渡すもの
依頼の内容がはっきりしているほど、修正が減り、見積もりもぶれません。
- 広告を出す先と配置(Google のディスプレイ広告、Instagram のフィードなど)
- 必要なサイズの一覧と、ファイルの形式・容量の上限
- 訴求のパターンごとの、見出しの文と補足の文
- 広告から行き先のページ(デザインの色や写真をそろえるため)
- ロゴのデータと、会社の色・書体の決まり
- 使ってよい写真やイラストと、その権利の範囲
- 修正の回数と、社内で確認する人
- 納期と、差し替えの予定
価格や条件を書くときの注意
バナーは小さな画面に多くを詰めがちで、「初回0円」のような目立つ文字と、「2回目以降は通常価格」のような条件の文字の大きさに差がつきやすくなります。
消費者庁の「打消し表示に関する表示方法及び表示内容に関する留意点」は、条件や例外を伝える「打消し表示」について、文字の大きさ、目立つ文字との大きさのバランス、置く場所、背景との区別を問題になりやすい点として挙げています。
| 見る点 | 避けたい例 |
|---|---|
| 文字の大きさ | 条件の文字が小さすぎて、スマートフォンで読めない |
| 大きさのバランス | 「0円」の文字に比べて、条件の文字が極端に小さい |
| 置く場所 | 条件をバナーに入れず、行き先のページの離れた場所にだけ書く |
| 背景との区別 | 明るい色の背景に白い細い文字で条件を書く |
報告書では、パソコンの Web 広告で目立つ表示と条件が1スクロール以上離れている例や、スマートフォンでアコーディオンパネル(押すと開く欄)の中に条件が隠れている例も、問題になり得る表示として挙げられています。バナーと行き先のページの両方で、条件が目立つ文字の近くに読める大きさで書かれているかを確かめます。
差し替えと、データ・権利の決め方
広告のバナーは、一度作って終わりではありません。同じ画像を出し続けると反応が落ちやすく、Meta の広告で画像の差し替えにかかる費用はMeta(Facebook・Instagram)広告の費用の目安と始め方でも触れています。頼むときに、次のことを決めておきます。
| 決めること | 中身 |
|---|---|
| 差し替えの頻度と点数 | 月に何点、どの時期に差し替えるか |
| 元のデータ | 文字や写真を差し替えられる形のデータを受け取るか |
| 写真・イラストの権利 | 有料の素材のライセンスの範囲、撮影した写真の使い方 |
| 著作権 | 作ったバナーを、ほかの広告や販促物に転用してよいか |
元のデータを受け取っておくと、価格や日付だけを変えたいときに、自社や別の制作会社でも直せます。受け取れるかどうかと、その場合の費用は、最初の見積もりの段階で確かめます。
まとめ
- バナーの費用は、1点目のデザイン・サイズ展開・訴求のパターン・素材・修正・動き・納期で変わる。新しいデザインの点数と、サイズ違いの点数を分けて比べる
- 枚数は「訴求のパターン×サイズ」。まず訴求を2つ、よく使われるサイズに絞って作る
- Google 広告のレスポンシブ ディスプレイ広告は、1,200×628(1.91:1)と 1,200×1,200(1:1)が基本
- 価格や条件を書くときは、条件の文字の大きさ・置く場所・背景との区別に気をつける
- 差し替えの頻度、元のデータ、素材と著作権の扱いを最初に決める
Lapisデザインラボの広告運用代行には、広告文・画像バナーの作成と定期的な差し替えが含まれます。内容は広告運用代行にまとめています。
よくある質問
バナーの制作費は、何で変わりますか。
最初の1点のデザインと、そこから広げるサイズ違いの点数、訴求(伝える内容)のパターンの数、写真やイラストの用意、修正の回数、動きをつけるかどうかで変わります。1点目はデザインを考える手間がかかり、サイズ違いは同じデザインの組み直しになるため、見積もりでは分けて書かれることがよくあります。
バナーは何枚くらい頼めばよいですか。
「訴求のパターンの数×サイズの数」で考えます。たとえば、価格を伝える案と安心感を伝える案の2つを、4つのサイズで用意する場合は8点です。反応を比べるために、訴求は少なくとも2つ用意しておくと、どちらが効くかを確かめられます。
Google 広告では、どのサイズを作ればよいですか。
Google 広告のヘルプでは、レスポンシブ ディスプレイ広告の画像として、横長(1.91:1、1,200×628)と正方形(1:1、1,200×1,200)が最もよく使われるサイズとして挙げられています。決まったサイズの画像を入稿する形の広告では、300×250 や 728×90 などのサイズが案内されています。