図解やグラフの見た目をそろえる|資料とサイトの図の決めごとと頼み方
会社案内のパンフレットや提案書、ホームページに載せる図解やグラフは、文章より一目で伝わる利点があります。ただし、ページごとに色や線の太さ、書体がばらばらだと、かえって読みにくくなり、「ちゃんと作られていない資料」という印象につながります。
この記事では、図解やグラフの見た目をそろえる考え方と、図解・グラフ・表の使い分け、外部の制作会社やデザイナーに依頼するときに伝えるべきことをまとめます。
図解・グラフ・表は役割が違う
数値や情報を見せる方法には、主に3つがあります。役割を混同すると、作っても伝わらない図ができあがります。
| 種類 | 向いていること | 例 |
|---|---|---|
| 表 | 正確な数値をそのまま比較して見せる | 料金プランの比較、仕様の一覧 |
| グラフ | 数値の大小・推移・割合を直感的に見せる | 売上の推移、顧客の年代の割合 |
| 図解 | 手順・関係性・仕組みなど、数値以外のつながりを見せる | 業務の流れ、組織の関係、サービスの仕組み |
同じ元データでも、「正確な数字を見比べてほしい」なら表、「増えている・減っているという傾向を一目で伝えたい」ならグラフ、「どういう仕組みで動いているか」を伝えたいなら図解、というように、伝えたいことに合わせて形を選ぶのが先です。1枚の資料に表・グラフ・図解を詰め込みすぎると、どこを見ればよいか分からなくなるので、ページごとに主役を1つに絞ります。
色をそろえる
図解やグラフの色がページごとに違うと、同じ資料の中なのに別の会社が作ったように見えてしまいます。色のそろえ方の基本的な考え方は次のとおりです。
- コーポレートカラーを中心に使う:メインの色・補助の色を、ロゴや名刺と同じ組み合わせにする。色の決め方はコーポレートカラーの決め方にまとめています
- グラフの色数を絞る:項目が多いグラフほど、似た色が並んで見分けにくくなります。重要な項目だけ色を付け、残りはグレーの濃淡でまとめる方法もあります
- 色だけで情報を区別しない:色の見え方は人によって違います。グラフの線や項目には、色に加えて文字や記号を添えると、より多くの人に伝わります。詳しい考え方は色の見え方の違いに配慮した配色|カラーユニバーサルデザインの基本で説明しています
書体をそろえる
図解の中の文字がページごとに違う書体だと、資料全体の統一感が崩れます。見出し用・本文用・数値のラベル用など、使う書体の役割を決めておきます。印刷物とサイトの両方で図解を使う場合、書体の候補はホームページのフォントの選び方も参考にしてください。グラフの軸や凡例の文字は、本文より小さいサイズになることがあるので、印刷したときにも読める太さ・大きさを確かめておくと、配布資料にしたときに困りません。
図解の中の線・形のルールを決める
色と書体のほかに、次のような細かいルールもそろえておくと、担当者や外部の制作会社が変わっても同じ見た目を保てます。
| 項目 | 決めること |
|---|---|
| 線の太さ | 矢印や囲みの線の太さを統一する |
| 角の形 | 四角い枠の角を丸くするか、直角のままにするか |
| 矢印の形 | 流れを示す矢印の形(三角・線のみなど)を1つに決める |
| アイコンの使い方 | 案内用のアイコンやピクトグラムを使うかどうか。使う場合の作り方はアイコン・ピクトグラムをそろえるを参照 |
| イラストの要素 | 人物やキャラクターを描き込むかどうか。描く場合の頼み方はイラストを頼むときの費用と著作権、キャラクターとして育てる場合は会社やお店のキャラクターを作るときを参照 |
外部に頼むときに伝えること・用意するもの
図解やグラフの制作を外部のデザイナーや制作会社に頼むとき、どちらが何を用意するかをはっきりさせておくと、やり取りがスムーズになります。
| 用意するもの | どちらが用意するか |
|---|---|
| 載せる数値・データそのもの | 依頼する側 |
| 数値の出典(どこの数値か) | 依頼する側 |
| 伝えたい内容・構成の案 | 依頼する側が伝え、制作側が整理を手伝う |
| 色・書体・線のルール | 既存のルールがあれば依頼する側が渡す。無ければ制作側と一緒に決める |
| 図案としての表現 | 制作側 |
| 数値の正確さの最終確認 | 依頼する側 |
依頼する側が気をつけたいのは、数値やデータの出典を明確にしておくことです。 自社で調査していない数値を、あたかも自社調査のように見せることは避け、出典(官公庁や業界団体の統計など)を明記します。制作側に「見栄えよくしてほしい」とだけ伝えると、元の数値の意味が変わってしまう図ができることがあるため、伝えたい結論(何を一番見てほしいか)まで共有すると、仕上がりの精度が上がります。
依頼する前の整理シート
外部に依頼する前に、次の項目を整理しておくと、見積もりの依頼や打ち合わせがスムーズになります。
- 伝えたい内容は、表・グラフ・図解のどれに向いているか
- 載せる数値とその出典を用意した
- 使う色・書体のルール(コーポレートカラーなど)を伝えられる状態にした
- 使う場所(印刷物か、サイトか、両方か)を決めた
- 図の点数と、修正の回数の見込みを共有した
良い例と避けたい例
- 良い例:資料全体で色を3色程度に絞り、グラフの項目にも文字を添えて、色が分からなくても内容が伝わるようにした
- 良い例:載せる数値の出典を明記し、制作側には図案化だけを依頼した
- 避けたい例:ページごとに違う色・書体のグラフが混在し、同じ会社の資料に見えない
- 避けたい例:自社で調査していない数値を、出典を示さずに載せてしまう
まとめ
- 図解・グラフ・表は役割が違う。伝えたい内容に合わせてページごとに主役を1つに絞る
- 色はコーポレートカラーを中心に絞り、色だけで情報を区別しないようにする
- 線の太さ・角の形・矢印の形などの細かいルールを決めておくと、担当者が変わっても統一感を保てる
- 外部に依頼するときは、数値とその出典は依頼する側が用意し、図案化は制作側に任せる
Lapisデザインラボでは、色・書体の使い方をまとめたブランドガイドが「ロゴ・名刺・販促物」と「ブランド一式(ウェブページつき)」のプランに含まれ、会社案内などの印刷物はオプションの「印刷物の追加」で承っています。内容はサービスと料金をご覧ください。
よくある質問
図解とグラフ、表はどう使い分ければよいですか。
比較する数値そのものを正確に伝えたいなら表、数値の大小や推移を直感的に伝えたいならグラフ、手順や関係性など数値以外のつながりを伝えたいなら図解(イラストに近い図)が向いています。1つの資料に3つとも入れると散らかるので、伝えたい内容ごとにどれか1つを選びます。
図解やグラフの制作を外部に頼むとき、何を用意しておけばよいですか。
載せる数値やデータそのものと、その出典(どこの数値か)は依頼する側が用意します。制作側が用意するのは、数値を分かりやすい形に図案化することです。数値の正確さの最終確認は、依頼した側が行います。
インフォグラフィックの制作費用はどれくらいですか。
図の数、データの複雑さ、イラストをどれだけ描き起こすかによって幅が大きく、公表されている一律の相場を示すのは難しい分野です。見積もりを取るときは、図の点数、修正の回数、データの提供元(依頼側が用意するか、調査から頼むか)を明確にして比べると、金額の違いの理由が分かりやすくなります。