被リンクを売る営業に注意|「リンクを増やします」の契約で起きること
「御社のサイトへのリンクを増やせば、検索の順位が上がります」「月に何本、質の高いサイトからリンクを張ります」。こうした営業の電話やメールを受けたことがある会社は多いと思います。ほかのサイトからのリンク(被リンク)が検索に関係するのは確かなので、話を聞くと効きそうに思えます。
しかし、お金を払ってリンクを増やす契約は、Google のポリシーに反するおそれがあり、順位が上がるどころか、検索結果での扱いが悪くなることがあります。この記事では、被リンクを売る営業の中身、Google での扱い、契約してしまった後の片付け方、断り方までを説明します。SEO の勧誘全体の見分け方は悪質なSEO業者の見分け方にまとめています。
被リンクを売る営業の、よくある形
リンクの売り方には、いくつかの形があります。名前は違っても、中身は「お金を払って、自社へのリンクを載せてもらう」ことです。
| 営業の言葉 | 中身 |
|---|---|
| 「提携サイトからリンクを張ります」 | 業者が用意した多くのサイトに、自社へのリンクを載せる |
| 「月に〇本、被リンクを増やします」 | リンクの本数で料金を決め、毎月リンクを足していく |
| 「専門のメディアに紹介記事を載せます」 | 料金を払って記事を書いてもらい、その中にリンクを入れる |
| 「相互リンクで評価を高め合いましょう」 | リンクを張り合うことを目的に、互いのサイトにリンクを載せる |
| 「登録するだけで被リンクが付きます」 | 中身の薄いリンク集のサイトに、料金を払って載る |
| 「ツールで自動的にリンクを増やします」 | 掲示板やブログのコメント欄などに、機械でリンクを書き込む |
Google のポリシーでの扱い
Google のスパムに関するポリシーは、検索の順位を操作するためのリンクを「リンクスパム」としています。例として挙げられているのは、次のようなものです。
- ランキングを上げるために、お金や物、サービスと引き換えにリンクを売り買いすること
- リンクを張り合うことだけを目的にした、行き過ぎた相互リンク
- 自動のプログラムやサービスで、自分のサイトへのリンクを作ること
- 順位を上げるためのリンクを入れた記事を、料金を払って載せてもらうこと
- 質の低いリンク集やブックマークのサイトに載せること
ポイントは、リンクの数や載せるサイトの見た目ではなく、順位を上げる目的で、お金などと引き換えにリンクを得ているかという点です。営業で「安全なサイトだけ」「自然に見えるリンク」と言われても、この点は変わりません。
契約すると、検索結果で起きうること
Google の同じポリシーには、ポリシーに反したサイトは、検索結果での順位が下がったり、検索結果にまったく出なくなったりすることがあると書かれています。機械による判定のほかに、Google の担当者がサイトを確かめて対策をとる「手動による対策」という仕組みもあります。
被リンクを売る業者の契約で困るのは、次のような点です。
- 順位が上がる保証は無い:Google の「SEO が必要かどうか」のページには、Google で一番上に掲載されることは誰にも保証できないと書かれています
- 悪い影響は自社のサイトに残る:リンクを張ったのは業者でも、扱いが悪くなるのは自社のサイトです
- 契約を止めてもリンクは残る:業者が用意したサイトにリンクが載ったままだと、片付けに手間がかかります
- お金は戻りにくい:事業者どうしの契約なので、消費者向けのクーリング・オフは基本的に使えません
お金を払ってよいリンクとの違い
お金を払ってほかのサイトに載ること自体が、すべて問題になるわけではありません。Google の「外部リンクの関係を Google に伝える」のページでは、広告や有料の掲載のリンクには、載せる側のサイトが rel="sponsored" という印を付けるよう求めています。rel="nofollow" の印でも構いません。印が付いていれば、順位の評価をお金で動かすことにはならないからです。
| 形 | 問題になるか |
|---|---|
| 地域の情報サイトや業界の名簿に、広告として載る(リンクに sponsored の印が付く) | 問題になりにくい |
| 検索結果の広告を出す | 問題にならない。自然の検索結果の順位には影響しない |
| 取材を受け、記事の中で紹介される(お金を払っていない) | 問題にならない |
| 料金を払い、順位を上げる目的で、印の無いリンクを載せてもらう | リンクスパムに当たるおそれがある |
有料の掲載を頼むときは、「リンクに sponsored か nofollow の印を付けてもらえますか」と聞きます。印を付けると意味が無くなる、と答える営業は、順位を動かす目的のリンクを売っていることになります。
営業を受けたときの断り方
電話やメールで営業を受けたら、その場で詳しい話を聞かず、短く断ります。
- 「リンクを買うサービスは、社内で使わないと決めています」
- 「Google のポリシーに反するおそれがあるので、お断りします」
- 「検討の予定はありません。今後のご連絡も不要です」
「無料でサイトを診断します」と言われても、サイトの管理画面のログイン情報やアクセス解析の権限を渡すのは避けます。社内では、リンクを買うサービスは使わない、営業の電話は担当者がその場で決めない、と決めておくと、断るのが楽になります。
契約してしまった後の片付け方
すでに契約し、リンクが増えてしまった場合は、次の順で片付けます。
- 業者にリンクの一覧を出してもらう:どのサイトの、どのページにリンクを載せたか
- 契約の止め方を確かめる:契約書の解約の条件と、解約の連絡の期限
- リンクを外すよう頼む:業者の用意したサイトなら、業者に外してもらう。外した後、実際に消えたかをページを開いて確かめる
- 外せないリンクを記録する:サイトの持ち主が分からない、頼んでも外してもらえないリンク
Google の「サイトへのリンクを否認する」のヘルプでは、Google に「このリンクは評価に入れないでほしい」と伝える否認の機能が説明されています。ただし、ほとんどのサイトでは使う必要がなく、スパムのような質の低いリンクが多くあり、そのリンクが原因で手動による対策を受けている、または受けそうな場合に使うものとされています。まずリンクを外す努力をすること、反映には数週間かかることがあることも書かれています。使い方を誤ると、必要なリンクまで評価から外れるので、判断に迷うときは、営業してきた業者ではない、自分で選んだ会社に相談します。
リンクは、紹介される理由を作って増やす
Google がすすめているのは、ほかのサイトが自然に紹介したくなる中身を作ることです。中小企業でも、次のようなことでリンクは増えていきます。
- 取引先や加盟している団体のサイトに、会社の紹介を載せてもらう
- 地域のイベントへの協賛や、地元の情報サイトの取材を受ける
- 自社の仕事の事例や、よくある質問への答えを、読む人の役に立つ形でサイトに載せる
時間はかかりますが、お金で買ったリンクと違い、あとで片付ける必要がありません。SEO を頼む会社の選び方はSEO会社の選び方で、契約の期間の確かめ方はSEOの契約期間と解約で説明しています。Lapisデザインラボの SEO の作業には、リンクの販売や、順位を上げるためのリンクの購入は含みません。作業の中身は運用・集客サポートをご覧ください。
よくある質問
被リンクを買うと、どうなりますか。
Googleのスパムに関するポリシーは、ランキングを上げるためにリンクを売り買いすることをリンクスパムとしています。ポリシーに反したサイトは、検索結果での順位が下がったり、検索結果に出なくなったりすることがあります。Googleの担当者が確かめて対策をとる、手動による対策の仕組みもあります。
業者が「安全なリンクです」と言っています。信じてよいですか。
お金を払って、順位を上げる目的でリンクを載せてもらう形であれば、どんな言い方をされてもポリシーに反するおそれがあります。リンクの見た目や載せるサイトの質ではなく、お金とリンクを引き換えにしているかどうかで考えます。
すでに契約して、リンクが増えてしまいました。どうすればよいですか。
まず業者に、どのサイトにリンクを載せたかの一覧を出してもらい、契約を止めてリンクを外すよう頼みます。外せないリンクが多く、Googleから手動による対策の知らせが届いた場合などは、Googleのリンクの否認の機能を使う方法があります。多くのサイトでは否認は必要ないとGoogleは説明しています。