会社の封筒のデザイン|ロゴと住所の置き方と郵便の決まり

/ Lapisデザインラボ

会社の封筒は、請求書や契約書、資料の送付で毎日のように使う、いちばん数の多い印刷物の一つです。ロゴの入れ方ひとつで会社の印象が変わる一方、郵便物として届く形でなければ意味がありません。郵便には、封筒の大きさ・色・郵便番号の枠・料金の表示について、日本郵便が定めた決まりや推奨があります。

この記事では、社用封筒をデザインするときに、ロゴ・社名・住所をどこに置くか、郵便の決まりとして押さえておくこと、封筒の種類の選び方、発注前のチェックリストをまとめます。名刺など他の印刷物とあわせて会社の見た目をそろえる考え方は名刺・チラシ・サイトの見た目を揃える方法で扱っています。

まず決めるのは封筒の種類

社用封筒でよく作られるのは、次の2種類です。寸法は JIS の「封筒」の規格(JIS S 5502)で決まっています。

種類寸法入るもの郵便の区分主な用途
長形3号120×235mmA4を三つ折り定形郵便物の大きさに収まる請求書・見積書・案内状
角形2号240×332mmA4を折らずに定形外郵便物契約書・パンフレット・資料一式
長形40号90×225mmA4を四つ折り定形郵便物の大きさに収まる長形3号より細い封筒が要るとき

定形郵便物は、長さ14〜23.5cm・幅9〜12cm・厚さ1cm以内・重さ50g以内で、料金は110円です(2026年10月時点の日本郵便の規定)。長形3号に書類を数枚入れる送り方なら、この範囲に収まります。角形2号は定形外郵便物になり、重さと厚さで料金が変わります。

最初は長形3号と角形2号の2種類をそろえ、同じデザインの考え方で作るのが一般的です。

ロゴ・社名・住所の置き方

封筒の面には、郵便のために空けておくべき場所があります。そこを避けて、会社の情報を置きます。

表面(宛名を書く面)

  • 左上(縦長に使う場合):切手を貼る位置、料金別納・料金後納の表示の位置。ここにはデザインを置かない
  • 上部の右寄り:郵便番号を書く位置。手書き用の郵便番号の枠を入れる場合はここ
  • 中央:宛名を書く場所。広く空けておく
  • 下部:ロゴや社名を入れるならここ。小さめにまとめる

表面にロゴを大きく入れたり、全面に模様を敷いたりすると、宛名が読みにくくなります。表面のデザインは控えめにし、会社の情報は裏面にまとめるのが扱いやすい構成です。

裏面

  • ふた側の下(封をした後に見える位置):ロゴ、社名、郵便番号、住所、電話番号、ホームページのアドレス
  • ふたの部分:何も置かないか、ロゴの一部や色帯など、封をしても困らないもの

差出人の情報は、受け取った人が「どこから届いたか」を開ける前に分かることが大事です。住所と電話番号は、名刺やホームページと同じ表記にそろえます。

置く情報の一覧

情報置く場所の例気をつけること
ロゴ裏面の上、または表面の下部小さくてもつぶれない形のデータを使う
社名(正式名称)ロゴの近く登記の名称と一致させる
郵便番号・住所裏面ビル名・階数まで省略しない
電話番号・FAX裏面部署ごとに違うなら代表番号に
ホームページのアドレス裏面の最下部長い場合はトップページだけ
部署名裏面、または空欄を残して手書き・スタンプ部署が変わる会社は印刷しない

ロゴのデータは、印刷用の形式で用意します。形式の違いはロゴのデータ形式にまとめています。

郵便の決まりで押さえること

郵便番号の枠

手書きで宛名を書く封筒には、郵便番号の記入枠を印刷しておくと書きやすくなります。日本郵便の内国郵便約款の別記では、枠の寸法と位置が図で示され、枠とハイフンの色は朱色または金赤色(黒や青のインクを混ぜないもの)とされています。枠の線の太さも、上3けたは0.4〜0.6mm、下4けたは0.2〜0.4mmと決められています。

一方、宛名をプリンターで印字したりラベルを貼ったりする場合は、宛名の最初の行に郵便番号を書けばよいとされています。社内の運用がほぼ印字なら、枠を入れずに広く宛名欄を取る選択もあります。

料金別納・料金後納の表示

郵便局の窓口でまとめて料金を払う「料金別納」や、1か月分をまとめて後払いする「料金後納」を使う会社は、封筒に表示を印刷しておくと切手を貼る手間がなくなります。日本郵便の案内では、表示の位置は表面の左上(横長に使う場合は右上)で、円形なら直径2〜3cm、四角形なら縦横それぞれ2〜3cmの大きさです。表示の中には差出郵便局名を入れますが、封筒に差出人の氏名・住所をはっきり書いてある場合は省略できるとされています(2026年10月時点)。

料金後納は郵便局の承認を受けて使う制度なので、表示を印刷する前に、使う郵便局に条件を確かめてください。

封筒の色

日本郵便のガイドラインでは、宛名を書く面について、黒・濃い灰色・濃い青・濃い緑をできるだけ避け、蛍光色や燐光色を使わないよう推奨しています。郵便物を機械で読み取るときに支障が出ることがあるためです。コーポレートカラーが濃い色の会社は、封筒の地色は白か淡い色にし、ロゴやふたの内側、裏面の帯に色を使うと、印象を保ちながら郵便の推奨に合わせられます。色の決め方はコーポレートカラーの決め方を参照してください。

窓付き封筒

宛名を書いた書類を折って入れ、窓から宛名を見せる封筒です。日本郵便のガイドラインでは、窓は薄い透明なもので、はがれないよう密着させたものとし、中の書類が封筒の中で動いても郵便番号と宛名が窓の外に隠れないようにすることが求められています。窓付き封筒を作るときは、中に入れる書類(請求書など)の宛名の位置を、窓の位置に合わせて設計する必要があります。請求書の書式を変える予定があるなら、封筒と一緒に決めます。

発注前のチェックリスト

デザインを確定する前に、次の点を確かめます。

  • 封筒の種類(長形3号・角形2号など)と、それぞれの部数を決めた
  • 表面の左上(切手・料金別納の位置)と中央(宛名)を空けている
  • 郵便番号の枠を入れるか決め、入れるなら朱色か金赤色で約款の寸法・位置に合わせた
  • 料金別納・料金後納の表示を入れるなら、郵便局に条件を確かめた
  • 社名・住所・電話番号を、名刺・ホームページと同じ表記にした
  • 宛名を書く面に、濃い色や蛍光色を使っていない
  • 窓付き封筒なら、中に入れる書類の宛名の位置と合わせた
  • 実物大で印刷して、書類を入れ、宛名を書いて確かめた

最後の項目がいちばん大事です。画面で見て問題がなくても、実際にペンで宛名を書くと狭かった、書類を入れると窓から宛名がずれた、ということが起こります。印刷用のデータの確認は印刷の入稿データで失敗しないためににまとめています。

まとめ

会社の封筒は、郵便のために空けておく場所(左上の切手・料金の表示、上部の郵便番号、中央の宛名)を先に決め、ロゴと会社の情報はその外に置きます。郵便番号の枠は朱色か金赤色、宛名の面は濃い色や蛍光色を避けるのが日本郵便の決まりと推奨です。名刺と封筒は同じ表記・同じ色でそろえると、会社の印象がまとまります。名刺の作り方は名刺デザインで決めることを参照してください。

Lapisデザインラボでは、ロゴと名刺から封筒などの印刷物まで、まとめてお受けしています。内容は料金プランをご覧ください。

よくある質問

社用封筒のロゴや社名は、表と裏のどちらに入れるのが一般的ですか。

表面の宛名を書く部分を避けた下部か、裏面のふた側に入れる形がよく使われます。表面に大きく入れると宛名や郵便の処理の邪魔になることがあるため、表面に入れる場合も下部に小さめにまとめ、社名・住所・電話番号は裏面にまとめる構成が扱いやすいです。

郵便番号の枠は、必ず印刷しなければいけませんか。

必須ではありません。宛名をプリンターで印字したりラベルを貼ったりする場合は、宛名の最初の行に郵便番号を書けばよいとされています。手書きで宛名を書く封筒には枠を入れておくと書きやすく、枠を入れる場合は朱色または金赤色で、日本郵便の約款に定められた寸法と位置に合わせます。

封筒の色を濃い紺や黒にしてもよいですか。

日本郵便は、宛名を書く面に黒・濃い灰色・濃い青・濃い緑をできるだけ避け、蛍光色を使わないよう推奨しています(2026年10月時点のガイドライン)。郵便物の機械での読み取りに支障が出ることがあるためです。コーポレートカラーが濃い色の場合は、ふたの内側や裏面の一部に使う方法があります。

参考にした資料

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