個人事業主のホームページ|最低限のページと載せる情報

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個人事業主やフリーランスとして仕事をしていると、「ホームページは会社員や法人がつくるもの」というイメージから、後回しにしがちです。けれども、名刺交換や紹介のあとに屋号や名前で検索されることがあり、そのときに何も出てこないと、相手が安心して仕事を頼みにくくなることがあります。

この記事では、個人事業主・フリーランスが自分の仕事のホームページを作るときに、最低限そろえておきたいページと、住所や電話番号をどこまで載せるかの考え方をまとめます。法人向けの一般的なページ構成は会社のホームページに載せる項目の一覧で解説しているため、ここでは個人事業ならではの迷いどころに絞って説明します。

個人事業主にホームページは本当に必要か

ホームページが無くても仕事ができている個人事業主もいます。それでも用意しておくメリットは、主に次の2つです。

  • 検索されたときの受け皿になる:取引先や見込み客が、紹介された直後や名刺交換の後に屋号・氏名で検索することがあります。SNSのアカウントしかないと、プロフィールや過去の投稿を順に追わないと事業内容が分からず、離脱されることがあります
  • 問い合わせの窓口を一本化できる:SNSのDM・電話・メールが連絡手段ごとにばらばらだと対応が漏れることがあります。ホームページに問い合わせ先をまとめておくと、どこから連絡すればよいかが相手にも自分にも明確になります

一方で、紹介や常連の取引先だけで仕事が回っている場合や、プラットフォーム(マッチングサイトなど)経由の仕事が中心の場合は、優先度が下がることもあります。ホームページを作る目的を「誰に、何のために見てもらうか」から考えると、必要かどうかの判断がしやすくなります。

最低限そろえるページ

法人のように何十ページも用意する必要はありません。個人事業主の場合、次の4〜5ページがあれば最低限の形になります。

ページ載せる内容
トップページ何をしている人・事業か、強みを一言で
事業者情報・プロフィール屋号、氏名(または必要に応じて非公開)、事業内容、経歴、連絡先
サービス・事業内容請け負っている業務の範囲、対応できること・できないこと
実績・作品例これまで手がけた仕事の例(公開してよい範囲で)
お問い合わせフォームまたはメールアドレス、返信までの目安

実績ページは、守秘義務や契約で公開できない仕事が多い場合は無理に作らず、事業者情報ページで経歴や得意分野を文章で伝える形でも構いません。ページ数を増やすこと自体が目的ではなく、見た人が「何をしている人か」「連絡したらどう進むか」を数十秒で分かる状態にすることが優先です。

住所・電話番号をどこまで載せるか

個人事業主が迷いやすいのが、自宅を事業所にしている場合の住所の扱いです。

  • 全部のページに住所を出す必要はない:事業者情報ページやお問い合わせページにまとめて記載すれば十分です。トップページやサービス紹介のページにまで繰り返し載せる必要はありません
  • 番地まで載せるかは任意:取引先が訪問する必要がない業種(Web制作、デザイン、コンサルティングなど)では、市区町村までの表示にとどめ、番地はお問い合わせ後に個別に伝える運用もあります
  • 電話番号は固定電話が無ければ携帯電話でも可:ただし、携帯電話番号を公開すると不特定多数からの着信が増えることがあるため、問い合わせはメールフォームに一本化し、電話番号は記載しない、またはフォーム経由のやり取りで必要になった時点で伝える、という運用も選べます

これらは一般的な実務上の判断であり、業種や契約形態によっては取引先から住所の明示を求められることもあります。不安がある場合は、税理士や業界団体に確認してから決めるのが安全です。

ネットで物やサービスを売るなら「特定商取引法に基づく表記」が別途必要

ホームページなどで広告をして、インターネットや電話、郵便などで申し込みを受け、商品やデジタルコンテンツを売ったりサービスを提供したりする取引は、特定商取引法の「通信販売」に当たります。通信販売に当たる場合は、事業者情報ページとは別に、特定商取引法に基づく表記を用意する必要があります。ここには氏名・住所・電話番号など、事業者情報ページよりも細かい項目の記載が求められます。

該当するかどうかの判断や、載せる項目の詳しい解説は特定商取引法に基づく表記の書き方にまとめています。申し込みを対面だけで受ける取引は、通信販売に当たりません。また、相手が事業者で、営業のために結ぶ契約(事業者どうしの取引)は、特定商取引法の適用から外れます(法26条)。

更新の手間を抑える作り方

個人で事業をしていると、サイトの更新に多くの時間をかけられないことがあります。最初から次の点を意識しておくと、後の負担が減ります。

  • 実績は「追加しやすい形」にしておく:1件ずつ別ページにするより、一覧ページに箇条書きで追記していく形の方が更新の手間が少なくなります
  • お知らせ欄は無理に作らない:更新が止まったお知らせ欄は、かえって「活動していない」という印象を与えることがあります。更新を続けられる自信がなければ、最初から設けない方が安全です
  • 連絡先の変更に備える:電話番号やメールアドレスを変える可能性がある場合は、事業者情報ページなど1か所にまとめておくと、変更時の修正箇所が少なく済みます

まとめ

  • 個人事業主・フリーランスのホームページは、トップ・事業者情報・サービス内容・実績・お問い合わせの4〜5ページがあれば最低限の形になる
  • 住所は事業者情報ページなどにまとめて記載すれば十分で、番地の公開は業種によって任意の判断ができる
  • ネットや電話などで申し込みを受けて売る(通信販売に当たる)場合は、事業者情報とは別に特定商取引法に基づく表記が必要になる

ホームページの原稿のまとめ方はホームページの原稿の書き方とテンプレートでも解説しています。個人事業主向けのページ構成や料金の相場について相談したい場合は、サービスと料金をご覧のうえお問い合わせください。

よくある質問

個人事業主がホームページを作るのに、法人のような会社概要ページは必要ですか。

法人登記がないため「会社概要」という名前にはしませんが、代わりに「事業者情報」や「プロフィール」として、屋号・事業内容・連絡先をまとめたページを用意する方法があります。載せる内容は法人の会社概要に近いものです。

住所は自宅でも公開しなければいけませんか。

法律上、ホームページに住所の掲載そのものを一律に義務づける規定はありません。ただし、ネット通販など特定商取引法の「通信販売」に当たる取引を行う場合は、特定商取引法に基づく表記で、原則として住所・電話番号を表示します(請求があれば遅滞なく書面や電子メールで提供することを表示し、実際にそうできる体制をとっていれば、省略できます)。該当するかどうかは取引の形によって変わるため、迷う場合は専門家に確認してください。

ホームページが無いと仕事に支障がありますか。

直接の支障が出るとは限りませんが、名刺交換のあとに社名や屋号で検索されたときに何も出てこないと、取引の判断材料が少なくなります。最低限のページだけでも、検索したときに事業の内容と連絡先が分かる状態にしておくと安心です。

参考にした資料

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